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ビジネスマンのための 大学・大学院の歩き方
【第2回】 2008年5月12日
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並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]

「放送大学大学院」 イメージ以上に、教員も学生もハイレベル

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 前回、「大卒」はもはや高卒に等しいという趣旨のことを書いた。

 かなり挑発的に感じただろうか。だとしたら、そう思った方は非常にぬるま湯的な、幸せな環境にいらっしゃるのだろうと思う。絶対にリストラなど考えられない職場で潤沢な退職金を待ちながら、孫の相手を生きがいとする日を待っていればいいだろう。定年後再雇用で、若い者に自慢話をする日々も楽しいに違いない。

大卒では
学歴が足りない職場も

 さて、ここからは本当の読者へのお話である。実際のところ、学歴のボーダーラインは年々上がりつつあるのだ。企業の研究部門に勤める理系ならば、修士課程修了はまったくの当たり前だ。外資系の営業・マーケティング部門でも同様だろう。

 実際これは、日本の時代遅れの「学制」の弊害が出てきたのである。日本が戦後とった「新制大学」の制度は、とりあえず大卒をゴールにおいたのだが、その発想はもはや時代にマッチしていない。

 旧制の学制では、「学士」というのはいっぱしの学位であった。エリート社会人のパスポートだった。

 そんな話は、しかしいま、笑い話にさえ聞こえない。学士は事実上、学位ではないといっていいだろう。大学進学率の上昇は、学歴をインフレさせたのではなく、学士の価値を下げたのである。

 先進諸国の学制は、日本に比べれば選抜的である。おそらく日本の上位校を出たような人間は、すんなり修士まで取ってから社会に出させるようなコースになっている。社会の側も、大学院修了者を幹部候補として受け入れるシステムになっている。

 日本でも、理系分野では同じ状況になっている、一方、文系においては、日本の状況は実に不利だ。

 「大卒でないといいところに就職できない」のに「大卒では足りない」時代がやってきたのである。事実外資系では、MBAホルダーの外国人や留学帰りの若者が、上位職にポン、と入ってくることが珍しくない。

大学院を修了して
学歴を補完する

 状況を確認できたら、まずは行動を起こすことだ。職はすでに得ているのだったら、学位はあとから付ければいい。おそらく、大学院に進む社会人の多くは、同じ状況把握による危機感と、プラグマティックな向上心を持っているだろう。「もっと学びたい」「学びたい分野がある」などのモチベーション以前に、事実、学歴が足りないのである。大卒社会人は、いま出遅れているのだ。

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並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]

1961年生まれ。青山学院大学フランス文学科卒、放送大学大学院修了、修士(学術)。編集者・執筆者として長年資格取得のテーマを手がけ、関連の著書に「最新 資格の抜け道」、共著に「『資格の達人」「税理士試験免除マニュアル」(いずれもダイヤモンド社刊)がある。


ビジネスマンのための 大学・大学院の歩き方

いまや「大卒」はもう十分な学歴ではない時代。弁護士、教員はもちろん、「院卒」資格を求められる職場も出てきている。当連載では具体的に大学名を挙げつつ、新時代の学歴ビルドの方法を紹介する。

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