『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』が8月30日にダイヤモンド社から発売されたことを記念して、20万部突破の第一弾『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』を特別公開します。アドラーの厳しくもあたたかい言葉に、あなたも勇気づけられてください。

「怒り」という感情には明確な「目的」がある

「思わずカッとなって自分を見失ってしまいました……」。よくあるセリフです。しかし、アドラーはそれを否定します。「あらゆる行動には目的がある」。アドラーが喝破した「目的論」および「使用の心理学」に沿って考えると、怒りという感情は、相手にいらだちを伝え、相手を支配する、という「目的」のために「使用」されていることがわかります。

 一方でフロイトを中心としたアドラー以前の心理学では、「目的論」とは逆の「原因論」が主流でした。人は無意識下の「感情」により突き動かされる、という発想です。この場合、怒鳴ったのは無意識の怒りが「原因」であり本人は悪くない、という結論になります。アドラーの「目的論」や「使用の心理学」における結論とは180度逆になるわけです。

 感情は主に2つの目的で使用されます。1つは相手を操作し支配するため。カッとなった表情や態度で相手を威嚇し、自分の言う通りに相手を操作し、支配するのです。

 2つ目には、自分自身を突き動かすためです。人は感情を「使用」することで、自分自身の行動を促進します。つまり感情により「背中を押して」もらうわけです。人は理性だけで判断し行動するわけではありません。怒り、悲しみ、喜び、恐れなどが、「前に進む」「ストップする」などの行動に拍車をかけるわけです。このように感情は相手と自分を動かすために利用されるのです。

アルフレッド・アドラー Alfred Adler(1870年-1937年)
オーストリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイト、ユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。個人心理学(アドラー心理学)を創始し、『7つの習慣』のコヴィー博士、カーネギーらに影響を与えた。「自己啓発」の源流である。

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