悪気はなくても、顧客がダメなところ、改善案などを話してしまったために、相手の気分を損ねたことはありませんか?(写真はイメージです)

 あなたの周りに、仕事ができなさそうに見える上司・同僚・部下はいませんか?そのような人たちに対して、あなたは腹を立てているかもしれません。でも、本当に彼らをきちんと理解できているでしょうか?

 実はそんな『トンデモ社員』こそ、会社を救う存在かもしれないのです。

通信関連会社に転職、
順調に実績を積み重ねていた矢先に…

 大谷氏(仮名)は、20代の終わりに転職して5年目。前職は法人営業で、飛び込みから接待まで幅広い経験をしてきた大谷氏は、転職先である通信関連企業A社でも、営業職として実力を発揮、順調に実績を積み重ねていました。

 A社で「営業」と呼ばれるのは、主に代理店回り。代理店が個人客に対して販売するサポートが大谷氏の役割です。初年度は苦労していた大谷氏でしたが、2年目にはその人懐っこさで代理店の社員と次々と仲良くなり、信頼してくれるようになった代理店に対して、営業方法のレクチャーなど、人材育成を始めました。この人材育成により、代理店社員のスキルアップとモチベーションアップを図ることができ、代理店そのものの売り上げも向上。そうすると、大谷氏は今度は代理店の新規開拓を始め、また新たな契約を決めるようになったのです。

 大谷氏は、入社3年目に主任に昇格、5年目の今期も順調に業績を伸ばして、昇給まで勝ち取っていました。ところが、大谷氏にとって困ったことが起きてしまったのです。それは、トンデモ上司である戸塚課長(仮名)がいる部署への、異動の辞令でした。

 異動の当日、大谷氏は落ち込んでいました。戸塚課長は、「お、久しぶり。最近課の業績が伸び悩んでね。宜しく頼むよ」と大谷氏に大きな期待を掛けていて、のんきなものです。しかし実は大谷氏が転職した当初、最も苦労させられた上司が戸塚課長だったのです。