![働く人を貧しくしたアベノミクスが総選挙で争われない理由](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/e/8/600/img_e80f4b1fccbb250ceffc21fb91b4c15d122987.jpg)
アベノミクスの評価は、働く人からの評価と、株式保有者や企業からの評価で、まったく違う。以下に見るように、家計の収入も消費も増えていないが、企業利益は著しく増加し、株価も顕著に上昇した。立場により評価が違うのだから、アベノミクスを継続すべきか否かは、政治的なイシューだ。だから、総選挙で重要な争点とすべきだ。
以下では、いくつかの側面で、アベノミクス以前と現在を比べてみることとしよう。
働く人の立場からの評価基準は
消費支出が増えているか?
![働く人を貧しくしたアベノミクスが総選挙で争われない理由](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/a/5/400/img_a50483d2f3953a27009a7a7f70345c7960270.jpg)
まず働く人の立場から評価しよう。
評価の基準は、一言で言えば、「生活が楽になったか?」だ。
それには、消費支出を見るのがよい。
まず、家計調査で見ると、1世帯当たり1ヵ月間の消費支出の推移は、図表1のとおりだ。
2000年以降、消費支出は長期的な減少傾向にあった。アベノミクスは、この傾向を逆転しただろうか?