同様の傾向は、日本銀行の資金循環勘定でも見られる。すなわち、家計が保有する株式・株式投資信託は、12年から16年の間に、38.1%増加した。

 他方、これら以外は、同期間で6.6%増加したにすぎない。

 つまり、この期間に株や投信を持っていた人は資産を大幅に増やしたが、そうでない人の資産はほとんど不変だったわけだ。

 一般に、株や投信の保有者は、資産が多い人だ。だから、金融資産ゼロ世帯と巨額の資産を持つ世帯の二極化が進行し、格差が拡大したことになる。

企業利益は大幅に増えた

 株価上昇の背後には、企業の利益増がある。

 法人企業統計で見ると、企業の営業利益の推移は、図表4のとおりだ。2012年度から16年度にかけて、46.7%も増加した。

 ところが、売上高は、図表5に見るように、この期間に増加はしたものの、増加率は5.9%と、それほど大きくない。

 それにもかかわらず利益が大きく増えたのは、売上原価の増加率が3.3%に留まったからである。

 売上と原価の変化の差は、それほど大きくない。そのため、売上の増加率が低くても、原価の増加率がそれより低ければ、利益は大幅に増えるのである。