Googleは、PC/Mac版の「Googleドライブ」アプリのサポートを2017年12月11日に終了する。そして、2018年3月12日には、アプリそのものも終了させると発表している。膨大なユーザーがいるのだから、不人気でシャットダウンしたのではない。ユーザーの要望を受けて、新しい形に生まれ変わるようだ。なお、Googleドライブ自体が終了するワケではなく、あくまでもアプリだ。

 そんなわけで、今回は一般ユーザー向けの「バックアップと同期」機能に移行して活用する技を紹介しよう。

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「Googleドライブ」アプリが終了する!?

Googleドライブアプリは
「バックアップと同期」に置き換えられる

 クラウドストレージの「Googleドライブ」を活用しているだろうか。クラウドストレージサービスは無料である程度の容量を使わせてくれるが、OneDriveは5GB、Dropboxは2GBといったところ、Googleドライブは15GBとずいぶん太っ腹。もちろん、PC内のフォルダーと同期でき、通信速度も高速で性能は上々だ。しかも、2015年には「Googleフォト」という条件付きで写真を無制限にアップロードできる機能も公開した。もうビジネスでもプライベートでも、クラウドストレージはGoogleドライブ一択か? と思いきや、話題にはなったもののそこまでブレイクしなかった。

 同期するフォルダーの自由な指定ができなかったり、GoogleドライブとGoogleフォトがストレージを共有しているのに見た目が切り離されていて使いにくかったのだ。さらに、ビジネスでも今はフォルダーの同期よりも、クラウドのみにデータを置くスタイルの方が好まれている。

 そこでGoogleドライブアプリを刷新することにしたようだ。パーソナル用途では「バックアップと同期」という機能に、ビジネス用途では「ドライブファイルストリーム」という機能になった。「ドライブファイルストリーム」は、クラウドのみにファイルを保存し、必要な時にストリーミングでアクセスする仕組み。大人数で利用する企業では大幅なストレージ容量の削減になるし、セキュリティーも確保しやすくなるというメリットがある。

 とはいえ、やはり個人用途なら、フォルダーを自動で同期してくれたほうが使い勝手がいいので「バックアップと同期」を利用しよう。すでに、Googleのウェブサイトからは「バックアップと同期」をダウンロードするようになっている。まずはインストールしてみよう。ちなみに、スタートメニューには「Backup and Sync from Google」と表示されているので、Cortanaで検索するなら「Google」と打つより「Back」と入力する方が早く見つけられる。

 元からGoogleドライブをインストールしている状態でも、そのまま上書きインストールしていい。

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Googleドライブの後継は「バックアップと同期」と「ドライブファイルストリーム」
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「バックアップと同期」をダウンロードする
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「バックアップと同期」をインストールする
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Googleアカウントでサインインする
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「OK」をクリックして、設定に進む
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今のところ「バックアップと同期」の登録名は「Backup and Sync from Google」となっている

「マイパソコン」と「Googleドライブ」を使い分ける

 設定画面では、まず「マイパソコン」(もしくは「マイノートパソコン」)のバックアップ設定を行なう。これは、そのPCのデータをGoogleドライブにアップロードしてくれるというもの。初期設定では、「デスクトップ」(=パソコン)と「ドキュメント」「画像」フォルダーが有効になっていた。チェックを外せば対象から外せるし、「フォルダを選択」で追加することもできる。

 注意したいのはここで指定したフォルダーは、そのPCとだけ同期する点。他の端末からアクセスするには、ウェブ経由などでGoogleドライブにアクセスする必要がある。

 続いて、「Googleドライブ」の設定を行なう。Googleドライブを使うなら「マイドライブをこのパソコンに同期」にチェックする。Googleドライブ全体を同期するなら「マイドライブ内のすべてを同期」にチェックする。ノートPCなどでストレージに余裕がない場合は「これらのフォルダのみ同期」にチェックして、不要なフォルダーのチェックを外せばいい。

 これで「開始」をクリックすれば、Googleドライブの同期がスタートする。Googleドライブフォルダーはユーザーフォルダーの下に作成され、「クイックアクセス」にも登録される。エクスプローラーを開けば、即アクセスできるのは便利だ。

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「マイパソコン」と写真と動画のアップロードに関する設定を行なう
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「フォルダを選択」でバックアップするフォルダーを追加できる
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続いてGoogleドライブの同期設定を行なう
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「マイドライブをこのパソコンに同期」にチェックすると、Googleドライブが利用できるようになる
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「これらのフォルダのみ同期」にチェックすると同期するフォルダーを選択できる
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同期がスタートする

 従来と同様、「Googleドライブ」フォルダーに作成されたファイルは即クラウドにアップロードされ、同じアカウントを利用する全端末でも同期される。もちろん、「マイパソコン」(マイノートパソコン)のファイルに変更があった場合も、即バックアップされる。繰り返しになるが、マイパソコンにアップしたファイルは他の端末に自動で同期されることはない。もし、「ピクチャ」や「ドキュメント」フォルダーを全端末で同期したいなら、Googleドライブ内に移動させる必要がある。

「Googleフォト」と「Googleドライブ」を連携させる

 「Googleフォト」と「Googleドライブ」を連携させて、画像も快適に管理してみよう。「バックアップと同期」アイコンを右クリックして、「設定」を開き、「マイパソコン」→「Googleフォト」→「新たに追加された写真と動画をGoogleフォトにアップロード」にチェックする。写真の解像度を設定するのもココだ。

 ちょっとおさらいしておこう。Googleフォトでは、16メガピクセルまでの写真、もしくは1080pまでの動画なら、ストレージの容量を消費せずに無制限にアップロードできる。しかし、最新のカメラで撮影したそれ以上の解像度のファイルをアップロードする場合はストレージの容量を消費してしまう。無料で利用するなら「写真と動画のアップロードサイズ」を「高画質」にしておけば、アップロード時に自動的に変換してくれるので手間がかからない。

 次に、Googleフォトの設定画面(https://photos.google.com/settings?hl=ja)を開き、「Googleドライブ」をオンにする。これで準備完了。

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「バックアップと同期」アイコンを右クリックして、「設定」を開く
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「マイパソコン」→「新たに追加された写真と動画をGoogleフォトにアップロード」にチェック
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「写真と動画のアップロードサイズ」を「高画質」にしておけば容量を消費せずにいくらでも保存できる
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「Googleフォト」の「設定」を開く
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「Googleドライブ」をオンにする
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「Googleドライブ」の設定を開き、「「Googleフォト」フォルダを作成する」にチェックを入れる

 次に、USBデバイスやSDカードを装着した時に、自動的にGoogleフォトに取り込まれるようにしてみよう。「バックアップと同期」の設定画面から「USBデバイスとSDカード」をクリックし、「カメラまたはスマートフォンを接続するとファイルをバックアップできます」にチェックしておく。すると、カメラなどをつなぐと画面右下にバックアップダイアログが出るようになる。そこで「バックアップ」をクリックすれば、Googleドライブの「パソコン」フォルダー→「USBデバイスとSDカード」フォルダーの下に機種名のフォルダーが作成され、中に映像が保存される。

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「バックアップと同期」の設定画面から「USBデバイスとSDカード」をクリック
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「カメラまたはスマートフォンを接続するとファイルをバックアップできます」にチェック
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初めてデバイスをつなぐとバックアップダイアログが表示されるので「バックアップ」をクリック
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これでバックアップ完了
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Googleドライブ内にカメラ名のフォルダーが作成されている
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もちろん、Googleフォトにも表示されている

 これで、画像や動画は自動的にGoogleフォトにも登録されることになる。万一の際のバックアップがあるのは心強い。ただし、ファイルは同期されているので、元ファイルを削除するといろいろ影響が出るので、挙動を確認しておきたい。設定の「削除するアイテム」で選択している項目によって異なるのだ。

 「すべての場所からアイテムを削除する」設定にしていると、PCで写真や動画を削除すると、GoogleフォトとGoogleドライブからも削除される。GoogleフォトやGoogleドライブで削除してもPCから削除される。しかし、「他の場所からアイテムを削除しない」にしておけば、その場所からだけ削除されるようになる。毎回、確認することも可能だ。

 GoogleドライブとGoogleフォトはストレージが共通なので、どちらかを削除するともう片方も削除される。しかし、Googleフォトの機能で写真編集する場合は、Googleドライブの画像には影響はない。また、マイドライブのGoogleフォトフォルダーから、写真や動画の入っているフォルダーを削除してもデータはそのまま。これは誤操作で一気に消してしまうのを防ぐための機能だ。とはいえ、写真や動画を個別に削除すれば、もちろん消えてしまうので要注意。

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誤操作による事故を防ぐためにも、「削除するアイテム」は「他の場所からアイテムを削除しない」もしくは「すべての場所からアイテムを削除する前に確認する」にしておこう

 GoogleドライブはGoogleフォトと融合し、「バックアップと同期」に生まれ変わった。個人ユーザーであれば、Gmailを起点としてすべてのEメールと、Googleフォトをベースにしてすべてのデジカメ写真を保管するストレージとして活用するのもオススメ。万一の際に、クラウドにデータがあるというのは安心だ。追加容量も100GBなら月額250円と安いし、年払いだとさらにお得になる。今後は、もっと「バックアップと同期」を活用してはいかがだろうか。

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Googleサービスに一本化するなら、おトクな年払いでもいいだろう

筆者紹介─柳谷智宣

柳谷さん顔写真

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。