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美人のもと

美人は子供の前でアンパンマンになる。

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第15回】 2008年11月5日
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*子供の人気者

 小さな子供はかわいい。その姿だけではなく、しぐさや表情が微笑ましい。例えば電車の中に小さな子供がいると、ついついその子供の様子を眺めている人がとても多い。大泣きをしたり、暴れたりしている子供は迷惑であるが、きちんと腰掛けている子供は人気者だ。

 そんな子供を無言で泣かせたことはないだろうか。電車やレストランなどでどこかの子供と目が合った時、急にその子供が泣き出したという経験。

 子供は正直だ。好きな人のほうを見て微笑み、苦手な人はあまり見ないようにする。しかし、苦手な人のほうは見ないようにして、やはり見てしまう。そして、苦手だと確認すると泣き出してしまうこともある。

 もちろん子供は美人が大好きだ。そして、「美人のもと」が減っている人には厳しい。つまり、「美人のもと」の減り方を量るには便利である。

 もし、目で子供を泣かせたら、それは危険なサインである。なぜ、子供に人気がないかを考えるべきだ。

 子供は弱い。だから敏感だ。面白いもの、かわいいものやきれいなものを発見し、友達になろうとする一方で、怖いものは極端に嫌う。鬼の顔などは見ただけで泣きたくなってしまうのだ。

 子供にとって人気のあるもの、それは丸みがあってシンプルでわかりやすいもの。正義の味方はたいていこれにあてはまる。アンパンマンはその典型である。一方、鬼は複雑だ。丸みがくずれ、表現しにくい形状と色彩だ。

 子供に人気がない。それは表情が「鬼化」していると思ったほうがいい。普段から鬼になっていると、子供を見てその子供に微笑んでも、子供は微笑んでくれない。鬼が急に笑うとむしろ怖いからだ。悪者が人を怖がらせようとする時、不敵な笑いをする。その笑いほど怖いものはない。鬼が笑い始めたら、その笑いを解釈できなくなり、混乱してしまう。

 重要なのは子供と目があった瞬間だ。鬼が弱いものや獲物を発見した顔になっていないだろうか。その目が鋭すぎるのだ。その瞬間、子供は「鬼グループ」にカテゴライズする。一方、美人は子供を発見した瞬間にアンパンマンになる。そしてシンプルに微笑む。とても自然に。

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西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

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