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森信茂樹の目覚めよ!納税者

いよいよ始まる消費増税議論(その1)
国民と市場で理解の仕方に大きな違い
社会保障・税一体改革議論をどう進めるべきか

森信茂樹 [中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員]
【第16回】 2011年12月7日
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来年3月中の法案成立めざし
本格的な議論が始まる

 いよいよ社会保障・税一体改革と消費税の議論が始まる。

 野田総理は、12月中に社会保障・税一体改革の素案を決定し、自民党公明党との協議を経て、来年早々にも大綱を策定し法案化、3月中に法案成立という段取りを公表している。

 法案の中身がどのようなものになるのか、現段階では不明だが、消費税率を段階的に引き上げる「時期」と「税率」の明記、さらには、逆進性対策として「軽減税率を導入しないこと」などが明記されるのではないか。

 そこで、社会保障・税一体改革の論点は何か、さらには、消費税にまつわるさまざまな疑問、たとえば益税は兆円単位で存在しているのか、輸出企業は、輸出に際して消費税の還付を受けるが、それは企業優遇なのか、と言った点について、私なりの見解を3回に分けて披露したい。

 第1回目は、「総論」ということで、消費税率引き上げの論理、議論の仕方について述べてみたい。

同床異夢の消費税の
引き上げ理由

 国民にとって最も重要なことは、なぜ消費税率を5%まで引き上げる必要があるか、引き上げた場合どのような効果があるのか、などについてきちんとした説得的な説明を受けることである。

 多くの国民は、消費税率の引き上げは、社会保障の「充実」のためだと思っている。負担が増えても、自らの社会保障給付としていずれ返ってくるのであれば、それはやむを得ない、と思っている。

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森信茂樹 [中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員]

(もりのぶ しげき)法学博士。東京財団上席研究員、政府税制調査会専門家委員会特別委員。1973年京都大学法学部卒業後、大蔵省入省、主税局総務課長、東京税関長、2004年プリンストン大学で教鞭をとり、財務省財務総合研究所長を最後に退官。その間大阪大学教授、東京大学客員教授。主な著書に、『日本の税制 何が問題か』(岩波書店)『どうなる?どうする!共通番号』(共著、日本経済新聞出版社)『給付つき税額控除』(共著、中央経済社)『抜本的税制改革と消費税』(大蔵財務協会)『日本が生まれ変わる税制改革』(中公新書)など。
 

 


森信茂樹の目覚めよ!納税者

税と社会保障の一体改革は、政治の大テーマとなりつつある。そもそも税・社会保障の形は、国のかたちそのものである。財務省出身で税理論、実務ともに知り抜いた筆者が、独自の視点で、財政、税制、それに関わる政治の動きを、批判的・建設的に評論し、政策提言を行う。

「森信茂樹の目覚めよ!納税者」

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