なぜ、オジサンたちは女子の“すっぴん”が好きなのか?“すっぴん”に癒やしを求めるオジサンが殺到するという、話題の“すっぴんカフェバー”に取材し、男女双方の意見を聞いてみた。(清談社 森江利子)
日本一メイクの濃い街・渋谷の
“すっぴんカフェバー”
渋谷・道玄坂の「NATURALIA」は、すっぴんの女子スタッフとの会話を楽しめる“すっぴんカフェバー”。札幌と大阪の計3店舗を構える同店の女子スタッフは、全員が正真正銘のすっぴんだという。カウンターに立ち、アルコールや軽食を提供しながら客とおしゃべりするスタッフは、大学や専門学校に通う20代女子が中心だ。
「スタッフは、ナチュラルで地味なことが条件。普段から、メイクをあまりしていないという子も多いです。どこにでもいる普通の女の子と、気軽に話せるリアルさが店のコンセプトです」こう語るのは、代表の小川功祐さんだ。
いわゆる“夜のお店”に行けば、綺麗にドレスアップをしてメイクもバッチリな女性からプロの接客を受けられるが、同店はその真逆。「女子スタッフは、ナチュラルなこと、地味なこと、夜のお店は未経験なことが採用の基準です」(小川さん)
女子スタッフは、学校の帰りであれ、デートの帰りであれ、店に立つのは必ずすっぴんになってから。小川さんは、全スタッフの“すっぴんチェック”を毎日行っているという。
渋谷という土地柄からは若い客層を想像するかもしれないが、客層は30~50代の仕事帰りのサラリーマンが中心。肩の力を抜いてちょっとしゃべりたい、お酒を飲みたいなという仕事帰りに立ち寄る人が多いという。
「女性がすっぴんになった時のナチュラルな雰囲気が好きという男性はとても多い。当店でも、飾らない女性に接することでホッとする、癒されるというお客様が多いです」(小川さん)
“日本一メイクが濃い”というイメージの渋谷の街で、すっぴんの女子を見られるのはこの空間だけだろう。この日は19時に店を訪れたが、サラリーマンや学生風の男性客で、席の大半が埋まっていた。