“オモテ”の情報だけでは、ホントのところは分からない──。それが不動産業界の常識だ。週刊ダイヤモンド12月16日号『バブル相場の勝ち抜け方』では、現場の不動産業界人による本音座談会を(おそるおそる)敢行。誌面に載り切らなかった暴露ネタモリモリの3時間トークをお届けする。

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【座談会参加者(全宅ツイオールスターズ)】
●全宅ツイのグル @emoyino 都心の不動産を中心に扱うブローカー
●まゆずみ君 @NekoMur 地主。中京圏で商業施設などを運用中
●かずお君 @kazuo57 事業会社の不動産事業部所属
●新宿シュガーレス @Sugarless_kid 投資会社勤務
●次郎丸哲戸 @_Jiro70 不動産関連を専門とする士業。大家も兼業
●あくのふどうさん @yellowsheep 商業用不動産、権利関係の調整を主に取り扱うブローカー
●のらえもん @Tokyo_of_Tokyo マンションブロガー。湾岸タワーマンションに居住中。ブログ読者からのタワマン購入に関する相談を随時受けている
【全国宅地建物取引ツイッタラー協会】
ツイッター上で交流し合う不動産業界関係者により結成された団体。不動産業界の面白物件やニュースに登場した不動産などを集めた『クソ物件オブザイヤー』を毎年開催。ツイッターのトレンド入りを果たすほどに注目されている。

“マンション高すぎ”時代の
すそ野住宅ビジネス繁盛中

――マンションの値段は上がり続けています。天井はどこにあるんでしょうか。

「で、これはホンマにバブルなんか?」不動産業界インサイダー地下座談会(下)JR五反田駅前を歩くと突然現れる、古びた日本旅館。積水ハウスがマンション建設用地として“取得”したものの、後に地面師による詐欺に遭っていたと判明。被害額は55億円で、第2四半期に特別損失の計上に迫られた Photo by Yoko Suzuki

のらえもん 湾岸タワーマンションは供給過剰と言われてますが、もともと湾岸は利便性の割には人があまり住んでいなかった土地ですから、供給が需要を生んでいるケース。オリンピック前後に転売目的の中国人が売りに出すんじゃないかとも言われますが、そういう人はほとんどいませんね。利益確定を急ぐ人や高値にチャレンジする人ならともかく、いまは賃貸運用でインカムゲイン狙いで持ち続けている人の方が多い。

哲戸 今マンションの値段が高値で動かないのは、売りに出している人はスッ高値で出したまま本気で売る気がないから。いま物件持っている人達ってもうすでに利益がタップリ乗っている人で、リーマンの頃みたいにバンザイした人が放り出した物件とかないし。なので統計でも在庫が高値でダブついて長期化してる感じ。

かずお でも彼らもそろそろ相場を見始めてる。住宅全体では上がる要素はもうないよね。中古の在庫はだぶついてるし。

グル ただ、いま作ってるデベ(デベロッパー)は今の高い地価で今後のプロジェクト作ってますからね。さすがに今後売れなくなってちょっと死ぬデベもでてくるかも。

シュ 奴ら、用地ホテルと仕入れで張り合ってとんでもない値段で買ってますからね。