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都会で働く農家の息子や娘が、日本の農業を応援! 
「セガレ」プロジェクトのギフトに詰まった郷土愛

田島 薫
2011年12月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
セガレ本人と、生産農家である家族の顔写真が載っているばかりか、親子の会話まで印刷したポストカードが評判。カタログギフト「水色コース」は3780円(税込)。

 このほど政府がTPP交渉参加を表明したことにより、ますますその行く末が懸念される日本の農業。厳しい経営、高齢化の問題、そして後継者不足など、深刻な課題が数多く横たわっている。そんな今、農業に明るい話題を提供する団体があるのをご存じだろうか?

――その名も「セガレ」。地方の農家に生まれ育ち、家業を継がずに上京。現在は東京で働く息子(セガレ)と娘(セガール)がスタートさせたプロジェクトなのだ。

 もともと、2007年に「農業ビジネスデザイン」を学んで知り合った3名が、各々に農家の子息であったことから意気投合し、「有限責任事業組合」を設立。広く門戸を広げ、参加したい農家出身者を募っている。

 彼らが目指すのは、東京に居ながらにして、実家や地元が営む農業を応援することだ。そこで、週末には定期的に実家の野菜を販売したり、ワークショップや農業ツアーを開催したりしている。メンバー数は今や約50名、のべ参加人数は約300名にまでなった(2011年7月現在)。

 そんな「セガレ」が先月、カタログギフトをスタートさせた。「水色コース」は3780円(税込)で、12点の農産物や加工品の中から欲しいものを選べる。商品の12点はいずれもメンバーの実家が手がけるもので、古代米、無農薬煎茶、みかん、りんご、なす、ネギ、アスパラガス、黒豆など多彩だ。

 さらには、中に大判のポストカードが入っており、表は親子の写真、裏には親子の会話が印刷されている。何ともほのぼのとした親子愛を醸し出している。

 「生産者の顔がわかる農産物」は今や流通シーンでは一般的だが、親子関係までも紹介する農産物には、より愛着が増すだろう。お中元やお歳暮、結婚式の引き出物などで需要を見込む。

 このように画期的な活動を展開する「セガレ」だが、目指す最終ミッションは、「地元を地元の子どもが住みたい地元にする」ことだ。子どもたちが郷土を愛し、子どもたちが農業に憧れる……そんな未来像を描いている。彼らのこんな取り組みが、日本の農業を変える日はそう遠くないかもしれない。

(田島 薫/5時から作家塾(R)


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