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田中秀征 政権ウォッチ

今回も成果の乏しい政権で終わるのか――
不支持・支持の逆転が示す野田内閣の瀬戸際

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第113回】 2011年12月15日
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一川・山岡両閣僚の続投で急降下した
野田内閣の支持率

 臨時国会は9日、参議院で一川保夫防衛相と山岡賢次消費者相の問責決議案を可決してそのまま閉会となった。

 野田佳彦首相は閉会後の記者会見で、「両大臣は自らを省み、襟を正して、職務遂行に全力を挙げてもらいたい」と語り、あらためて両閣僚を続投させる意向を示した。

 自民党はじめ野党が一段と態度を硬化させていることを考えると、結局年が明けたら両閣僚を更迭して通常国会に臨むつもりなのかも知れない。

 ただ、山岡氏の場合は問責理由が一身専属的な問題だから、更迭すればある程度は収まるだろう。一方、一川氏の場合は事情がかなり違っている。

 一川防衛相の発言は、沖縄防衛局長の暴言と重なり合って受け取られ、沖縄県民の間に、政府、防衛省に対する強い不信感を植え付けてしまった。

 前回も本欄で指摘したように、野田首相が一川防衛相を擁護したことで、沖縄県民には首相も一体として映じているのだ。これで沖縄県民は、首相に対してもはっきり背を向けたのである。

 案の定、国会閉会後の世論調査で野田内閣の支持率は急降下することになった。

 朝日新聞調査(13日掲載)では、支持率31%、不支持率43%と12ポイント差で逆転した。ほぼ同時の他の調査でも“逆転”は共通している。FNN調査では不支持が51.6%に達したのだ。

 これでは通常国会開会後は10%台の支持率に低落することもあり得るだろう。

消費税増税を目指す野田方式に隠された
2つの致命的欠陥

 野田首相は消費税増税について「不退転の決意」を示している。

 だが、消費税増税を目指す野田方式(実は財務省方式)には少なくとも2つの致命的欠陥がある。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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