自動運転の事業化で「希望の星」、福井県永平寺町の挑戦雪の中、ひっそりと佇む福井県の永平寺 Photo by Kenji Momota

禅の郷でIoT

 あれから半年…。
 福井県永平寺町は、自動運転の事業化に向けて、さらに大きく前進していた――。

 本連載では今年6月、「なぜ、禅の郷として世界的に名の知れた永平寺町が、自動運転にチャレンジするのか?」について詳しく紹介した。

 そもそもこの話、今年3月に永平寺町の河合永充町長が上京した際、霞が関界隈で参加した各種会合が基点だ。そこから事態は急展開。

 まずは、経済産業省が進める『専用空間における自動走行などを活用した端末交通システムの社会実装に向けた実証』に申請をして採択された。

自動運転の事業化で「希望の星」、福井県永平寺町の挑戦永平寺町の「四季の森 文化館」を今後、IoT推進ラボで活用可能か?案内して頂いた、 永平寺町の総合政策課・課長の平林竜一氏(写真左)と教育委員会生涯学習課文化財担当の浅野良治氏 Photo by Kenji Momota

 さらに、同省が平成30年度の概算要求としたIT関連施策のひとつ、地方版IoT推進ラボでも、永平寺町は今年8月に認定された。IoT推進ラボは、地域の課題解決にIoT(インターネット・オブ・シングス:モノのインターネット化)を活用する産官学連携プロジェクトで、大手の企業が参画する枠組みの他、全国各地の地域性を重視した”地方版”がある。

 平成29年8月時点で、永平寺町を含む全国74の地域が選定された。
 もちろん、永平寺町の命題は「自動走行を活用したまちづくり」である。