15歳で起業し1億円を調達した高校生は、どう育ってきたのかPhoto by Youhei Kurihara

16歳にして、1億円の資金調達を成し遂げたワンファイナンシャルCEOの山内奏人。小学6年生で国際的なプログラミングコンテスト「中高生国際Rubyプログラミングコンテスト」で最優秀賞を獲得し、これまでに数々のベンチャー企業を渡り歩いてきた現役高校生だ。彼がプログラミングに出合ったのは10歳の時。"天才プログラマー"と呼ばれる青年は、自らのキャリアをどのように積み上げてきたのだろうか。(文・編集/福田さや香+YOSCA、企画編集/武田鼎・FIREBUG)

小さい頃は一人で
黙々と遊ぶタイプだった

 東京六本木・ミッドタウンの交差点のビルのワンフロアが、山内の会社「ワンファイナンシャル」が新しく移転したオフィスだ。「今は社員は3人です。昼間、僕は高校に通っています」と笑顔で語る上から下まで黒一色のいでたちの山内。おしゃれに敏感な年頃だろうが「考えるのが面倒くさいだけですよ」とまるでアメリカの大物起業家たちのような口ぶりだが、その表情はまだあどけない。

 16歳にして「1億円」を調達した起業家は、意外にも「昔は人見知りだった」と話す。小学校低学年の頃は人と話すのが苦手で、一人で遊ぶことが多かった。当時、熱中していたのは、昆虫の飼育だ。