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田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

今年の解散総選挙はない!
野田首相は先輩、仲間、子分を“クビ”にできるか!?

田村耕太郎
【第38回】 2012年1月30日
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メディアの特有の解散願望

 通常国会が開会した。私はメディアが報道(期待)している、今年中の解散総選挙はないとみる。

 まず、メディアが仕掛けること自体、信用してはいけない。メディアが解散を望むのは“数字”のためである。国家のためではない。選挙広告とは、莫大なボーナスなのだ。選挙前から政党や政府から巨額の広告が出るし、国民の注目も集まるので、新聞の部数もテレビの視聴率も上がる。選挙期間中も、公費での政党や候補者の宣伝が入る。選挙の年は広告収入が3割くらいアップするといわれる。

 長引く経済停滞でメディア収入が苦しい今日こそ、メディアは選挙頼みとなる。メディアの経営サイドに言わせれば「毎年選挙をやってほしい」というのが本音だ。報道により解散総選挙を既成事実化して、国や政治体制がどうなろうが、「自社の収益のために選挙が起きてほしい」と思うのが民営メディアの宿命なのだ。

 また、選挙の結果政治体制がさらに混乱したらしたで、それが報道のネタになり、数字が取れるかもしれない。「不満」や「不安」は数字につながる「共感」の一種である。それを煽れて数字が取れれば、メディアには美味しい。

 まず、メディアの「解散願望」に基づく報道を一歩引いてみることが必要だ。

 では解散できない理由を私なりに挙げていこう。解散には以下の要素が不可欠だ。

  ●胆力
  ●勝算(情報)
  ●お金

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田村耕太郎

エール大学、ハーバード大学元研究員。
世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク、ランド研究所にて唯一の日本人研究員を務めた。新日本海新聞社相談役。前大阪日日新聞代表取締役社長。国立シンガポール大学公共政策大学院元研究員。
‘02年から‘10年まで2期参議院議員を務める。その間、内閣府大臣政務官(経済財政・金融・地方分権・再チャレンジ各担当)、参議院国土交通委員長を歴任。
著書には『君は、世界を迎え撃つ準備ができているか?』『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』などがある。

 

 


田村耕太郎の「坂の上に雲はない!」

欧米だ、シンガポールだ、韓国だ、中国だ、そんなことを言っても、キャッチアップのモデルはもはや世界に存在しない。日本は日本の現状に合わせて自らをモデルチェンジするしかない。坂の上にもはや雲はない!

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