津波避難に「自転車」を活用するメリット自転車で避難。考えてみませんか?(Photo AC)

南海トラフ地震の30年内発生確率が70~80%と引き上げられました。南海トラフの地震といえば、地震だけではなく、津波が心配される地震でもあります。そこで、今回は津波対策としての自転車の可能性について、アウトドア流防災ガイド・あんどうりす氏が解説します。

 みなさんのお宅には自転車がありますか?モノを増やさない防災を実践しているわが家ではありますが、自転車保有台数が家族の1.7割増あるのです(汗)。多すぎっ!

津波避難に「自転車」を活用するメリットボリビアのウユニ塩湖。自転車で走ったら楽しそう(Photo AC)

 というのも、私も自転車にテント積んで北海道の峠越えをしたりキャンプを行ったりしましたが、それ以上に夫が大の自転車好きで。昔はマチュピチュを自転車で登ってみたり、あのウユニ塩湖(南米ボリビアの山脈地帯にある町)を自転車で走ったりしていたそうです。

 地図に道の書かれていないアタカマ砂漠(チリ)を縦断したときは、砂に残った車のタイヤの跡を観察して、いいタイヤを使っている方が街に向かっているはず(鉱山に向かうトラックは単純なパターンなのに対し、ツアー車の4WDタイヤは、接地面全体に模様がつくアメリカ製のBFグッドリッチ社のタイヤだった)と判断したとかで。そんな自転車大好きのわが家なので、津波避難の時の基本的な考え方に自転車が出てこないのを残念に思っていました。