ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
人を助けるすんごい仕組み
【第2回】 2012年2月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
西條剛央

【第2回】
「重機免許取得プロジェクト」と「家電プロジェクト」

1
nextpage

東日本大震災の復興支援活動で、糸井重里氏も驚くほどの成果をあげている一人の学者がいる。西條剛央(37)。ボランティア経験なしの早大大学院(MBA)専任講師で、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」代表だ。
Amazonの「ほしい物リスト」を援用し、2万4000個の物資を被災地へ届けたり、「重機免許取得プロジェクト」で計200人以上の免許取得者を出したりと、誰も思いつかないアイディアを実行。行政や日本赤十字社もできない支援の仕組みに注目が集まっている。
猪瀬直樹東京都副知事、柿沢未途衆議院議員から、GACKT氏、宮本亜門氏、市村正親氏、大竹しのぶ氏、木村佳乃氏、佐藤隆太氏、成宮寛貴氏、藤原紀香氏、別所哲也氏、松田美由紀氏、南果歩氏、森公美子氏、森山未來氏など、事務所の垣根を越え、有名人からも続々支援の手が差し伸べられているのはなぜか。『人を助けるすんごい仕組み』を発刊したばかりの著者に、第2回は「重機免許取得支援プロジェクト」と「家電プロジェクト」を紹介してもらう。

――西條さんは、いくつもプロジェクトを立ち上げているんですよね?

西條 はい、15以上はあると思います。物資の次に2011年5月に始動させたのが「重機免許取得プロジェクト」ですね。これは被災された方々に重機免許を無料で取得していただこうというプロジェクトです。

 重機免許は、数日間あれば数万円で取得できるんですよ。現地は瓦礫だらけで住居などすべてがつくり直しです。実際に、ハローワークなどでは重機免許を持っていることが条件になっていることも少なくないんです。また実務経験がない人にも就職可能な仕事もあります。

 たとえば、生活費として3万円を渡してもすぐになくなってしまいますが、3万円で重機免許を取得して、建設事業に携わることができれば、年収300万円くらい稼ぐことも可能になります。

――よく「魚より釣り竿」と言いますが、それは支援し甲斐がありますね。

西條 人は義援金や失業保険をもらうだけで、本当に生き甲斐を持って生きられるかというと、そうではないと思うんです。自分の手で一生懸命働いて、たまには大切な家族においしいものを食べさせてあげたい、子どもや孫に好きなものも買ってあげたい、望む進路に進学できるよう支えてあげたいというのは、どんな親も願うと思うんです。そしてそれが生き甲斐になり、喜びになる。

 こうした自立支援プロジェクトは、被災地の復興に直接貢献しながら、新たな生活のスタートを切るきっかけになると思います。また、受講料を僕らが補助して広く告知しますから、地元の教習センターの支援にもつながり、地域経済の活性化にもなるという何重もの意義があるプロジェクトなんです。

 下の動画は2011年12月に第2弾の「重機免許取得プロジェクト」を開催したとき、僕がキャタピラー東北でインタビューしてきたものです。これを見ていただければ、現地ではいまも大変な状況で必死に前を向こうとしているということがおわかりいただけると思います。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
まいにち小鍋

まいにち小鍋

小田真規子 著

定価(税込):本体1,100円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
簡単で安くて、ヘルシー。ポッカポカの湯気で、すぐにホッコリ幸せ。おひとりさまから共働きのご夫婦までとっても便利な、毎日食べても全然飽きない1〜2人前の小鍋レシピ集!「定番鍋」にひと手間かけた「激うま鍋」。元気回復やダイエットに効く「薬膳鍋」や、晩酌を楽しみたい方に嬉しい「おつまみ鍋」など盛り沢山!

本を購入する
著者セミナー・予定
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


西條 剛央(さいじょう・たけお)
早稲田大学大学院(MBA)専任講師(専門は、心理学と哲学)。「ふんばろう東日本支援プロジェクト」代表。
1974年、宮城県仙台市生まれ。早稲田大学大学院で博士号(人間科学)取得。「構造構成主義」という独自のメタ理論を創唱。この理論を用い、「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を立ち上げ、ボランティア未経験ながら日本最大級のボランティア・プロジェクトへと成長させる。
「物資支援プロジェクト」では、2012年1月時点で3000か所以上の避難所、仮設住宅等に、15万5000品目に及ぶ物資を支援。また、アマゾンの「ほしい物リスト」を援用することで2万4000個以上の支援を実現。さらに岐阜県、愛知県、宮城県、福島県、大分県、大阪市、仙台市、横浜市で行き場をなくした10tトラック40台分以上もの膨大な物資を被災者へマッチング。「家電プロジェクト」では、行政や日本赤十字社の支援が受けられない個人避難宅をはじめ、2万5000世帯以上に家電を送った。その他、自立支援を目的とした「重機免許取得プロジェクト」「ミシンでお仕事プロジェクト」など様々な支援を始動し、継続中。


人を助けるすんごい仕組み

「岩をも動かす理屈はある。~震災の状況だけでなく、あらゆる仕事の場で役に立ってしまう本になったと思う」と評した糸井重里氏。ボランティア経験なしの早大大学院(MBA)専任講師が、日本最大級の支援組織「ふんばろう東日本支援プロジェクト」をどうつくったのか? 行政や日本赤十字社もできない支援から今後の有事に活かす仕組みまで大胆提案!GACKT氏、宮本亜門氏、猪瀬直樹氏、AMAZONなどからも支援の手が!1000人超の組織を無給で運営する秘密、トラブルを減らす7か条まで一挙公開!

「人を助けるすんごい仕組み」

⇒バックナンバー一覧