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次世代に引き継ぐ大震災の教訓

新潟中越地震から3年2ヵ月で復興した旧山古志村
カギは元村長の「3つの決断」にあった
――長島忠美・衆議院議員インタビュー

【第8回】 2012年3月9日
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2004年10月23日に発生した新潟県中越地震。この時、人口2167人の高齢化・過疎化が進んだ村、山古志村(現長岡市)は「全村避難」をしなければならないほどの壊滅的な被害を被った。その山古志村・最後の村長として住民とともに約3年2ヵ月で「全村帰村」を成し遂げたのが、長島忠美衆議院議員だ。1年前の東日本大震災後、あらゆる場面で「リーダーの必要性」が大いに問われたが、リーダーは災害時のみならず普段からどう行動すれば、非常時も住民の生命や財産を守ることができるのか。未曾有の災害を経験し、復興を成し遂げた長島元村長だからこそ語れる、災害に対峙するリーダーのあるべき姿について聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 林恭子)

災害時、リーダーに必要なのは
「言葉」より「行動」

――04年10月に起きた新潟中越地震は、長島議員が当時村長だった山古志村に壊滅的な被害をもたらしました。地震発生前から村として防災対策をされていたと思いますが、それらは十分に機能したのでしょうか。

ながしま・ただよし/1951年生まれ。73年、東洋大学経済学部卒業。山古志村(現長岡市)村議会議員を経て、2000年、山古志村村長に当選。中越地震の復興を指揮した後、05年、自由民主党より衆議院議員選挙に出馬し初当選。
Photo by Masato Kato

 災害が起きた時の自治体の使命は、住民の命と財産を守ることです。そのために普段から安心・安全なインフラとして建物や道路・河川を整備し、そして災害発生時には、住民が自らの命や家族を守るのに足りない部分を行政がどう補うかを意識して対策を施していました。例えば、すべての住民を行政が直接的に救い出すことはできませんから、一番困っているのはどこの誰かなど、すぐに情報が集まるように地域の区長や消防団や各地域の職員から連絡が入る体制を整えていました。

 しかし、昨年の震災時もそうでしたが、当時も完全に通信手段とインフラを失ってしまったのが現実です。すると最終的には人間力に頼るしかなく、歩いて情報を伝えてくれたり、孤立をした地域において行政の手が届くまで住民の命と財産を守ってくれる人の存在が重要になりました。

 その重要性を特に感じたのが「全村避難」の時です。人間だれしも、災害時に何も知らされずに放置されれば不安になります。全村避難を決断した際、ある小学校にだけはすぐにヘリが飛ばせない状況でした。もし、そんななかで住民ひとりが「俺らのところには来ない」と騒げば、群集心理が働いて、パニックになります。しかし、その状況をある職員が危険な中を抜けてきて伝えてくれました。私はそれを受けて、不安なときは言葉だけでは信頼されない、言葉よりも行動を優先したいと思い、自衛隊と県にかけあってなんとかヘリコプターを飛ばしてもらうことができました。

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