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金融市場異論百出

成長率引き下げでも中国は多様
日本と異なる20代の消費事情

加藤 出 [東短リサーチ取締役]
2012年3月15日
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 中国の温家宝首相は3月5日の全国人民代表大会で、成長率目標を昨年までの8%から7.5%に引き下げると表明した。中国の労働年齢人口の伸び率は大幅に鈍化しており、2015年以降はマイナスになる。成長率を無理に高く維持するとインフレが激しくなる。ソフトランディングのための「適度な減速」は今後も必要である。

 とはいえ、日本企業が営業戦略を考える際は、全体の成長率の数値にとらわれ過ぎないほうがよい。13億人すべてを対象にするビジネスは存在しないからだ。中国経済の多様性に着目する必要がある。

 第1に、地域の多様性がある。日本の人口に近い経済圏を探してみると、四川省とそれに隣接する重慶市を合わせた人口は1.1億人だ。昨年、前者は14.5%、後者は16.5%もの高成長を示した。湖南省と貴州省も隣接しており、合計1億人だが、それぞれ14%、15%という成長を示した。

 今年はそれらの成長は落ちると思われるが、それでも10%は大きく超えるだろう。参考までに、ベトナムとカンボジアを合わせた人口は1億人、タイとミャンマーを合わせると1.2億人だが、それら4ヵ国の今年の成長をIMFは5~6.5%前後と予想している。

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加藤 出 [東短リサーチ取締役]

東短リサーチ取締役チーフエコノミスト。1988年4月東京短資(株)入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを 2001年まで兼務。2002年2月より現職。 2002年に米国ニューヨークの大和総研アメリカ、ライトソンICAP(Fedウォッチ・シンクタンク)にて客員研究員。マネーマーケットの現場の視点から各国の金融政策を分析している。2007~2008年度、東京理科大学経営学部非常勤講師。2009年度中央大学商学部兼任講師。著書に「日銀は死んだのか?」(日本経済新聞社、2001年)、「新東京マネーマーケット」(有斐閣、共著、2002年)、「メジャーリーグとだだちゃ豆で読み解く金融市場」(ダイヤモンド社、2004年)、「バーナンキのFRB」(ダイヤモンド社、共著、2006年)。


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