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始めこそが肝心なのに、
冒頭が退屈なら何の説得力もない

「礼儀正しい始まりは、愚かしい始まりである」

 これはチャ-チルの言葉だ。スピーチやプレゼンにおいて、一番大事なのは第一声である。それなのに「みなさまの前でお話しできることを嬉しく思います」というような、ありきたりで退屈な言葉で話しだす人がいかに多いことか……。

『リンカーンのように立ち、チャーチルのように語れ』
ジェームズ・ヒュームズ著、寺尾まち子(訳)、海と月社、304ページ、1800円(税別)

「Boring boring」退屈で、くだらない!そういった社交辞令をいれたければ話しの途中に挟み込めばよい。とにかく最初は相手の心をつかまなくてはなにも始まらないのだ。集中力が持続しない今の時代において、これはスピーチに限らず、すべてのことに言えるのではないだろうか?動画でも文章でも、始めこそが肝心なのだ。

 始めこそが肝心という話をしているのに、冒頭が退屈だと何の説得力もない!と思って、冒頭の文章はいつもよりテンション高めで書いてみたのだけど、少しは効果が出ているだろうか?

 私は人前で話すのがとても苦手である。加えてプレゼンもうまくない。初対面の人と話すと相手の目を見ず、早口になり、最終的にはしどろもどろになってしまう。そんな話下手な自分が、読んでものすごく勇気づけられた本がある。今回紹介する『リンカーンのように立ち、チャーチルのように語れ』だ。

 アメリカの大統領4人に仕えたスピーチライターが、スピーチのテクニックを紹介した本である。人前でスピーチをするという機会はあまり多くないかもしれない。しかし初対面の人との挨拶や、商談、プレゼンなど、人前で話す機会というのは誰にでもある。そんなとき、相手に強い印象を残すすべがこの本には書かれている。営業を生業にしている人にはこの本が強い味方になるはずだ。