写真:首相官邸HPより

 ほんの2、3ヵ月前までは、2018年の焦点となる「出口」とは、日銀の異次元緩和策からの出口を指していた。しかし、今や、「出口論」の焦点は安倍政権そのものに移っている。

 金融政策の出口を“QQExit”と呼ぶとすれば、2018年の焦点は、もはや“QQExit”ではなく、安倍政権がいつ終わるかという“ABExit”だ。なぜ“QQExit”は2018年の焦点ではなくなったのか。また、何を見ることで、「安倍内閣の終焉」の可能性を客観的に見極めることができるだろうか。

金融政策の出口(“QQExit”)は遠のく
低迷する企業の予想インフレ率

 “QQExit”が現実味を持たなくなり焦点でなくなった背景の一つは、企業が予想する今後のインフレ率が低迷していることを示している。

 例えば、直近の3月の日銀短観における『企業の物価見通し』では、「1年後」、「3年後」、「5年後」の予想インフレ率はそれぞれ前年比+0.8%、+1.1%、+1.1%となった。これはこの1年ほど、ほとんど変わっていない(図表1参照)。