“犠牲者”が出たことで、さらなる世論の反発を招きそうな今回の騒動だが、現役世代を覆う不安につけこむ詐欺的スキームの背後には、地下水脈でつながる「詐欺のカルテル」ともいうべき裏社会のネットワークの存在があった。

突然、1億円超の借金を
背負い込んだ700人以上のオーナー

 まずは今回の騒動を振り返ってみよう。

 スマートデイズは、2014年4月から、首都圏を中心に「かぼちゃの馬車」のブランド名で、女性専用シェアハウスを展開。土地と建物を借り上げて居住者から家賃を集め、所有者に保証した賃借料を毎月支払う「サブリース」と呼ばれる仕組みで、業容を急拡大させた。

「スマートデイズが多くの顧客を獲得できた最大の要因は、『家賃保証』に加えて月に数万円程度の利益が出るというメリットがあったからです。物件を所有するだけで副収入が得られる、ということで物件購入に踏み切るサラリーマンが多かった」(不動産業界関係者)

 実際、スマートデイズが営業の主要ターゲットとしたのは30代〜40代の働き盛りのサラリーマン。それも、一定以上の収入がある大手企業の社員らが狙い撃ちされた。

 しかし、昨年10月、主力行のスルガ銀行が融資を打ち切ったことで状況は一変する。

 同社からの物件購入者に対する賃借料の支払いの一部が滞り始め、今年1月に入って完全にストップ。やがてこのトラブルがメディアで報じられるようになり、一連の騒動は燎原の火のように燃え広がっていった。