ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

セブン-イレブンやサンドラッグなど、コスト削減が重要な流通企業ほどその「本質」を知る由もないという悲劇

高田直芳 [公認会計士]
【第82回】 2012年4月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 「Fの法則」や「Zの法則」というのを聞いたことがあるだろうか。森博嗣「すべてがFになる」は本格ミステリの傑作だが、それとは話が異なる。

 読者がいま見ている画面を例に取ると、人はまず左上に注目し、そこから右へ(横へ)と視線を走らせる。その下の行へ視線を移すときも、左から右へと視線を走らせる。その視線の動きが、アルファベットの「Z」に似ていることから、冒頭の「法則」が主張される。

 ただし、何でもかんでも、こうした法則が当てはまるわけではないようだ。例えばこの画面の右側には、スポンサー企業の広告がずらりと並んでいる。「Fの法則」に従うならば、広告はウェブ画面の左側に並べるべきであろう。そのほうが、宣伝効果が高いはずだ。

 ところが実際は、そうなっていない。

 画面上の広告がこうした法則に従わないのは、「読む」と「見る」の違いに原因がある。文字を「読んで」もらう場合は、「Fの法則」が当てはまる。横書きの文字を、右から左へ読む人はいないからだ(アラビア文字を除く)。それに対して読者に「パッと見て」もらう場合、その対象物(広告など)は、画面の右側にあるのが望ましい。

 なぜか。読者の大半は、その「目」が右利きであるからだ。

 例えばいま、部屋の片隅に視線を移し、その片隅へ向かって人差し指をかざしてみてほしい。右目と左目を交互につぶり、「右目」と「人差し指の先」と「部屋の片隅」の3点が一直線で繋がる人は、右目が「利き目」になる。

 「利き目」というのは本来、「効能」を意味する。ここでは「右利きの人の目」という意味で使わせてもらおう。

コンビニは店舗設計に
命を懸けている

 小売業界は“B to C”(企業businessから消費者consumerへ)で営まれていることから、店内に所狭しと並べられている商品の陳列は、「右利きの人の目」に訴えかけるように設計されている。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

高田直芳 [公認会計士]

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月〜13年10月まで公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

------------ファイナンスの基礎知識が満載!------------
  ★高田直芳ホームページ『会計雑学講座』


公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

「公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略」

⇒バックナンバー一覧