あなたが、“今すぐ”やるべきこと

 「向いている」「成果が出る」仕事を最優先しましょう。大好きなおかずは最後にとっておいてもかまいませんが、仕事の優先度は違います。おいしいものほど先に食べてしまわないと、次々とおいしくない仕事が緊急の名目で入ってくるものです。

 ここは、一番おいしい「向いている」「成果が出る」仕事を遠慮なく、真っ先にスケジュールに入れるのです。

 成果が出れば、文句は言われません。成果が出る仕事は、あなたが得意なこと。得意なことは楽しみながら結果を出せます。さらに「その仕事をあなたに頼むのが一番速い」という評価から、どんどんおいしい仕事が舞い込む好循環が生まれます。

 次に優先度が高いのは、「向いているが、成果が出ない」仕事です。具体的には、あなたのスキルアップにつながる仕事、あるいは将来のメシのタネにつながる仕事です。この時間をとらず、おいしい仕事だけをやり続けるのは危険です。

 今あるスキルだけではいつか枯渇してしまいます。

 ライバルや後輩が力をつけたら、おいしい仕事も奪われてしまうかもしれません。

 第一、いくらおいしい仕事でも、同じ仕事ばかりしていたら、惰性になってきます。仕事の時間の10%をこの投資の時間に充てましょう。ポストイットで有名なスリーエムには、労働時間の15%を自分の好きな研究に使ってもよいという不文律があります。

 大手の外資系企業は予算や時間の5~10%以上を将来の投資につながることに使っています。

「向いている」「成果が出る」の2軸で考えれば、相手の緊急度や優先度は関係ありません。あなたが得意でやりたい範囲の仕事ならササッと対応し、そうでなければ適任者につなぐのです。

 適任者が対応するほうが、ラクして速く結果が出ます。任された人の評判も上がるので、Win-Win の関係になります。

■参考記事
「5万人のリストラ」から見えた万年平社員の共通点とは?