激変!エネルギー最新事情
【第19回】 2018年10月30日
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ダイヤモンド・オンライン編集部
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日本人が知っておきたい、欧州の再生可能エネルギー先進事情

日本人が知っておきたい、欧州の再生可能エネルギー「先進事情」2030年に再生可能エネルギーの電源構成比率22~24%を目指す日本。参考にしたいのが、再エネ先進地域・欧州の事情だ。現地ではどんな取り組みが行われているのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

今年7月、政府は「第5次エネルギー基本計画」において、2030年に再生可能エネルギーの電源構成比率22~24%を目指すとを発表した。とはいえ、総合エネルギー統計によると、現在では発電力量に占める割合が、再生可能エネルギーのうち、水力発電は7.6%、太陽光やバイオマス発電などでは6.9%しかない(2016年度)。一方、欧州における再生可能エネルギー・シフトの取り組みは、我々が想像する以上に進んでいる。ドイツでは水力を除く再エネだけで27.7%(2015年度)を達成するなど非常に積極的であり、EU全体では2030年までに再エネ比率を32%にするという目標まで掲げている。さらなる再エネシフトを目指す日本にとって、彼らの取組みは参考になるだろう。大きな成果を挙げている「再エネ先進地域」の現状を追った。(取材・文/フリーライター 相馬留美)

昔は日本のほうが進んでいた?
再エネ先進地域・欧州の取組み

 太陽光などで発電された電気の固定価格買取制度(FIT制度)の話題も増え、日本でも身近な存在になってきた再生可能エネルギー(以下、再エネ)。再エネ先進国の状況は、今どうなっているのだろうか。

 現在、再エネの最先端は欧州である。EUでは、最終エネルギー消費に占める再エネ比率を2030年に32%、2050年には100%にするという目標を持っている。「資源の削減はもちろんだが、再エネにまつわる産業をEUがリードしたいという思いがある」と三菱総合研究所・環境エネルギー事業本部スマートエネルギーグループの寺澤千尋研究員は話す。

 日本が他国から遅れをとってきたかというと、そういうわけではない。「そもそも再生可能エネルギーの先端を走っていたのは日本だったのです」と寺澤研究員は言う。

 1980年代から90年代にかけて、太陽光発電は日本が最も積極的であり、総電力量1位で技術力もトップと、世界を牽引する存在だった。そこに、ドイツが政策として再エネの普及に大きく舵を取り、日本が追い越されたのだった。

 それぞれの国でどの再エネの比率が高いかは、どの資源が多いかというより、発電所の設置場所として適した場所の多寡で決まり、さらに推進する制度設計が決め手となる。事例を見ていこう。

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原子力発電所の再稼働のメドが立たない今、エネルギーの安定的な確保ができるかは国民生活にとって非常に重要な意味を持つ。国内ではスマートコミュニティや大型蓄電池、太陽光発電に代表される再生可能エネルギー、地熱発電、メタンハイドレートなど、さまざまなエネルギー源の実用化へ検討が進められている。エネルギーに関する最新事情をレポートする。

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