静岡県沼津市にあるスルガ銀行の本店静岡県沼津市にあるスルガ銀行の本店 Photo by Takahiro Tanoue

神奈川県に続き海老名市も臨時立ち入り検査

 シェアハウス投資をめぐり、未曾有の不正融資問題を引き起こした静岡県のスルガ銀行。投資家のみならず、お隣の神奈川県など自治体でも混乱が起きている。

 10月22日、スルガ銀の横浜支店に対し、神奈川県が県財務規則に基づく臨時の立ち入り検査に入ったのだ。さらに同県の海老名市も、同行の海老名支店に対して、臨時の立ち入り検査に入ることが「週刊ダイヤモンド」の調べで分かった。

 銀行への立ち入り検査といえば、監督官庁である金融庁の“専売特許”というイメージだろう。だが、実は、地方自治体も定期的に検査を行っている。なぜなら、各種税金など行政に関わる「公金」の収納などは各金融機関が行っており、その事務が適切に行われているかを検査するためだ。

 だが、自治体による臨時の立ち入り検査というのは「ほとんど聞いたことがない」と、ある地方自治体の職員は困惑を隠さない。

 では、その経緯を見ていこう。