週刊ダイヤモンド2018年11月17日号は「お得×旨い×テック 外食新格付け」です。今、外食産業はITやテクノロジーの浸透で環境が激変しています。そんな中で生き残る外食チェーンはどこか、取材を通して探りました。特集取材班は、取材の他にどんな外食チェーンも集客に活用しているアプリについて、大規模な消費者調査を実施しました。昨年に実施した調査「顧客総合満足度ベスト・ワースト調査」とともに、本誌に掲載したランキングを一挙公開します。
 

 人はなぜ、外で食事をするのか。おいしいから、便利だから、お得だから、もてなしてほしいから──。

 求めるものは人によって、店によって、あるいは日によって異なるが、それをかなえるために選ばれた飲食店は、実際に客を満足させられたかが勝負となる。

 昨年10月、本誌は外食160チェーンを対象に消費者アンケートを実施し、満足率を格付けした。その総合満足率ランキング(下表参照)では、新進気鋭のブランドや、独自のビジネスモデル、突出した強みを持つブランドが高い評価を得た。

 ワーストランキングで名を連ねたのは総合居酒屋だった。かつての外食チェーンの代表格が、飽きられたり新規層も取り込めなかったりで、支持を失ってしまった。

 外食チェーンは栄枯盛衰が激しい産業ゆえ、今は好調なところでも、いずれ飽きられて落ち目になり得る。業界全体においても非常に厳しい環境にある。人口減少社会に突入してパイが縮小する上に、そこにコンビニエンスストアやスーパーなどの中食プレーヤーまでが食い付いてきているのだ。

 とはいえ、環境変化はマイナスなことばかりではない。人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)など第4次産業革命の技術が産業や社会に取り入れられてきた。これは外食産業においても武器になり得る。