時間配分を最適化する
──あなたは「なに」に投資しているのか

「思考の目録」を眺めていると、あなたの貴重な時間とエネルギーをどう投資しているかがよくわかる。それはいわば、あなたの選択の数々が描かれた地図だ。次のステップでは、その項目に実施する価値があるか否かを見きわめる。

 僕たちはいつもなにかしらの用事(あるいは「すべきこと」)で忙しくしていて、そもそも「なぜ、これをしているのか」と自問しなくなっている。すると、しなくてもいい用事をすべて背負い込み、その重荷に苦しむことになる。

 そんなとき、「思考の目録」をつくれば、客観的に用事を眺め、「なぜ、これをするのか」と自問することができる。では実際に、目録にある項目のそれぞれについて、Whyと自問してみよう。ただ、次のふたつの質問を自問すればいい。

1 これは重要なことだろうか?(あなたにとって、あるいは、あなたが愛する人にとって)
2 これは必要不可欠だろうか?(家賃や税金の支払い、奨学金の返済、仕事など)

【ヒント】このふたつの質問にうまく答えられない場合は、「この用事を完了できなかったらどうなるだろう?」と自問してみよう。その用事を無視した場合、どうなる? その結果、深刻な悪影響が及ぶだろうか?
リモートワークでぐちゃぐちゃ!<br />頭の中の整理する「思考の目録」の作り方

 この自問自答を終えたら、目録にはふたつのタイプのタスクが残るはずだ。「実施する必要があること」(責務)、そして「自分がしたいこと」(すなわち、あなたの目標)だ。

 本書(『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』)では、どちらのタイプのタスクも効率よく実行する方法を説明していく。さあこれで、バレットジャーナルに書き込む必要がある項目が手元に残った。

 いま、あなたの頭のなかには、こんな疑問が浮かんでいるかもしれない。「どうして紙に書きだしたんだろう? ノートに直接、書けばいいじゃないか?」と。もっともな疑問だ。

 では、お答えしよう。これからあなたが本書を読み進めるうちに、さまざまなアイディアが新たに頭に浮かんでくるかもしれないし、バレットジャーナルのテクニックを試すうちに「思考の目録」の項目をいっそう減らすかもしれないからだ。

 バレットジャーナルを初めて使うときには、「これは重要だ」「これは自分の人生に価値を加える」と信じている内容だけをノートに書き込むべきだ。自分の人生に取り入れるものを取捨選択する際には、ノートのページ数を気にせずに、じっくりと考えてもらいたい。