時事問題対策の3点セット

 本来、社会科は現代の世の中を理解するため、基礎的知識や物の見方、考え方を培う教科である。国内外の出来事などに対して興味関心が高い子どもは、好奇心が強く、学習意欲も高いという。文部科学省が新学習指導要領の中でも触れている主権者として社会参画するにあたって、時事問題は欠かすことのできない学習である。

 では、どのようにして時事問題に対応したらいいのか。2020年入試で必ず出てくるテーマについては、今後の連載でも触れていくが、親子でできる学び方を最後に見ていこう。

 まず、新聞を毎日読む。最近は新聞を自宅で購読していない家庭も増えているが、毎朝10分でも一緒に読むことが大切となる。朝日・毎日・読売の小学生向け新聞、早川氏が参画している「月刊ジュニアエラ」もお薦めできる。

 新聞を読む際には、地図帳と国語辞書もリビングに置いておく。新聞と合わせた時事問題対策の3点セットである。ニュースについて親子で話し合うことで、社会への好奇心も高まっていくだろうし、親子の絆も強まっていくはずだ。

 新聞についてくるスーパーなどのチラシも活用しよう。食料品や工業製品には原産地が記入されていることが多い。世界の白地図を用意して、そこに切りぬいた写真を張り付けていくことで、いろいろなことが見えてくる。

 例えば、魚の量は寒い方が多い。それは水温の低い寒流の方が酸素が多く溶け込んでいるため、プランクトンも多く、それを餌とする魚も多いからだ。このように連関して学んでいくことが大切となる。

 最後に、早川氏と吉野明氏(鷗友学園名誉校長)による無料公開シンポジウムが、6月15日(土)に鷗友学園女子中学高等学校(東京・世田谷区)で行われる。ご関心ある方はこちらから申し込んでいただきたい。

 また、小4~小6生の親が対象の「わが子が伸びる親の『技(スキル)』研究会」の講座では、早川氏が6月13日(木)と7月11日(木)に講演を行う。こちらは有料だが、より突っ込んだ内容になるので、併せてご案内しておきたい。