自動車各社は燃費規制を順守するとともに環境にも配慮した選択肢を顧客に与えるため、ハイブリッド車に力を入れてきた。だが世界最大級の自動車会社は今、米市場にハイブリッド車の未来は見えないと話している。ゼネラル・モーターズ(GM)とフォルクスワーゲン(VW)は純粋な電気自動車(EV)に投資を集中させている。ガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせて燃料を節約するハイブリッド車については、中国と欧州を中心に厳しさを増す排ガス規制に対応するための過渡的な製品にすぎない、と考えている。GMは今後4年間に世界でEVを20車種発売する計画。米国では「シボレー」、「キャデラック」両ブランドのプラグインEVを予定している。VWはバッテリー式モデル拡大に莫大(ばくだい)な資金を投じてきた。来年には米国で小型のプラグインSUV(スポーツタイプ多目的車)、2022年頃には自社マイクロバスのEV版を投入する予定だ。