関西電力の岩根茂樹社長ら役員20人が、高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役から総額3.2億円相当の金品を受け取っていたことが判明した。原発を保有する電力会社への視線は厳しく、いよいよ原発消滅へのカウントダウンが始まった。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)
「もう原子力は終わりでしょうね」。大手電力会社関係者は肩を落とした。
東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故で、原発の“安全神話”は崩壊し、信頼は地に落ちた。
そんな中、関西電力は膨大な人材とコストをかけて原発再稼働にまい進し、原発7基が原子力規制委員会の安全審査をクリアし、うち4基で再稼働を果たした。関電には、震災後の日本の原発をけん引してきたという自負があった。
その関電で、再び原発への信頼を裏切る驚愕の事実が発覚したのである。
八木誠会長や岩根茂樹社長ら役員20人が、高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(今年3月に90歳で死去)から2011年から18年までの間に総額3.2億円相当の金品を受け取っていたことが明らかになった。