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ベストの看板も役員も維持
ヤマダが示す温情は本当か

週刊ダイヤモンド編集部
2012年7月24日
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ベスト電器の小野浩司社長(左)と握手するヤマダ電機の山田昇会長
Photo:JIJI

 家電量販店最大手のヤマダ電機が、ベスト電器の買収を決めた。ヤマダはベストの第三者割当増資を引き受けることで、出資比率を51%に高め、子会社化する。

 買収によりヤマダの売上高は2兆円を超え、業界2位のビックカメラ・コジマ連合を大きく引き離すことになる。

 ベストは1997年度にコジマにその座を奪われるまで、家電量販業界ではトップに位置していた。ところが、首位を明け渡して以降は転落の一途をたどり、最近では「家電メーカーからは現金取引を求められている」といった噂が、関係者の間でささやかれていた。

 こんな状況であるなら、本来、ヤマダはベストの経営に大鉈を振るう必要がある。ところが、ヤマダは買収に際し、ベストのブランドの維持だけでなく東証1部への上場維持、さらには、雇用の確保まで約束した。役員の体制は当面は現状を維持するという。

 ヤマダがここまで気を使うのは、2007年にベストをめぐり、ビックとつばぜり合いした経緯があるからだ。当時、ヤマダやビック、エディオンがベストの経営権を獲得しようと争った。

 急成長を遂げたヤマダには“強引”という印象が付きまとう。ヤマダはライバル店の真横に新店をオープンさせたり、買収した会社の店舗をヤマダに衣替えさせたりしてきたからだ。結局、ベスト側にヤマダへのアレルギーが強く、ベストはビックとの提携を選んだ。

 その後、ベストはテレビの特需を実力と勘違いしてしまい、ビックとの提携強化の歩みをやめてしまうが、それでもビックは15%のベスト株式を所有している。ベストがビック陣営に加わる可能性はゼロではなかった。

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