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三谷流構造的やわらか発想法

オリジナリティにこだわる(後編)
~オズボーン・リスト

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第42講】 2012年9月4日
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オズボーンは発想法の始祖

 優れたアイデアを出すための方法、つまり「発想法」として、人が最も親しんでいるのが「ブレインストーミング」でしょう(それの進化形としての「逆ブレインストーミング」は第35講「『超』日常からの発想~無意識が意識を支配する!? 最良の発想・判断への禅、逆ブレインストーミングと山手線」で紹介した)。

 生産現場からアメリカ軍の中期計画立案まで、ありとあらゆるところで使われ、推奨されています。

 このブレインストーミング、誰が「つくった」か知っていますか? 発明者がいるのです。それが、アレックス・オズボーン(Alex Osborn、1888~1966年)です。ジャーナリストを志した彼はカレッジ卒業後、晴れてBuffalo Times、そしてBuffalo Expressの新聞記者となりました。しかし数年を待たずしてクビになり、以降、職を転々とすることになります。

 そこで出会ったのが広告代理店の仕事でした。それは彼にとっての天職でした。

 1919年、彼は友人たちと広告代理店を立ち上げてBuffalo支店長となり、会社を支えます。1928年には大手広告代理店との合併を指揮して、BBDO(*1 )を創り上げその幹部となりました。40才のときでした。

 しかし、数年後(1938年)、世界大恐慌がBBDOを襲いました。多くのクライアントが消滅し、また人材も失いました。オズボーンはみずから大手クライアントを獲得することでこの危機を乗り切るとともに、人材の獲得や育成に力を注ぐようになりました。

 その広告代理店における人材育成の成果が「ブレインストーミング」であり「オズボーン・リスト」なのです。

*1 バッテン、バートン、ダスティン、オズボーンの頭文字をとった社名。現在BBDOは世界最大の広告・コミュニケーション会社オムニコムのグループ企業である。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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