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出口治明の提言:日本の優先順位

6割近くが年金は「負担が給付を上回る」と予想
市民は少子高齢化社会をどう見ているか

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第61回】 2012年9月11日
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 政府(厚生労働省)は、8月28日、「社会保障に関する国民意識調査」(少子高齢化社会等アンケート)の結果を公表した。これは、厚生労働白書の作成等に当たっての資料を得ることを目的として実施されたものであるが、その内容にはなかなか興味深いものがある。

わが国を学歴社会・金満社会と見る人が4分の3

 このアンケートによると、「自分自身の現在の生活」については、50.5%の人が満足感を示しているものの、「現在のわが国の社会」に対して満足感を示している人は、36.8%に過ぎない。この差は、どこからもたらされたものであろうか。

 人間関係についての満足度はかなり高い(「同僚や友人」63.4%、「隣近所」63.0%、「家族」82.7%)。他者への信頼感も同様に高い(「ほとんどの人は善良で親切」68.4%、「私は人を信頼」75.1%、「たいていの人は人から信頼された場合、同じようにその相手を信頼」75.0%)。

 だが不思議なことに、他者が自身と同様に他人を信頼しているかとの問い(「ほとんどの人は他人を信頼している」)に関しては、「そう思わない」と答えた人が50.5%と、過半数を超えている。意見が異なる人への態度については、実践が伴っているかどうかは別にして、71.6%の人が「話を聞くべきだ」と回答している。

 社会との関わりについては、「社会のために必要なことを考え、みんなと力を合わせ、世の中をよくするように心がけている」人が6.9%、「自分の生活とのかかわりの範囲内で自分なりに考え、身近なところから世の中をよくするように心がけている」が最多で41.6%、「決められたことには従い、世間に迷惑をかけないように心がけている」が36.0%、「自分や家族の生活を充実させることを第一に考え、世間のことには関わらないように心がけている」が6.5%、「どれとも言えない」8.9%となっている。「世の中をよくしたい」と答えた人は、合わせて48.5%と、過半数にはやや満たない。もう少し多くてもよいのでは、と思うが、どうか。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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