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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

結婚のお披露目に終始した維新の会「公開討論会」
国政候補者は光り輝く紛い物より“地味な本物”を

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第52回】 2012年9月12日
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5時間半の長丁場で白熱した議論はなし
大阪維新の会「公開討論会」の内幕

 広い会場内は冷房が効きすぎ、半袖では辛かった。白熱した議論が展開されていれば、寒さもそう気にならなかっただろう。

 もっとも、ものは考えようだ。肌寒さが眠気を振り払うことにつながった面もある。なにせ5時間半もの長丁場で、しかも、出席者が持論を淡々と語る場面が多かった。「大阪維新の会」が9月9日に開いた公開討論会のことだ。

 前日の8日、「大阪維新の会」は全体会議を開き、国政への進出を正式決定した。新たに国政政党「日本維新の会」を設立し、次期衆院選に候補を擁立する方針を決めた。国政政党の成立要件は、国会議員5人以上である。

 「価値観が合うかどうかを確かめる場にしたい。お見合いムードでお付き合いいただきたい。有識者の皆さんには意地悪な質問をしていただきたい」

 午後1時過ぎに始まった討論会の冒頭、橋下徹代表(大阪市長)はこう語った。緊張した面持ちで耳を傾けるのは、7人の国会議員と6人の首長ら。そんな彼らを「大阪維新の会」ブレーンである有識者6人がじっと見つめていた。

 新党の綱領となる「維新八策」を基に討論を行ない、参加者が価値観を共有できるかどうかを判定する役回りである。つまり、討論会は新党参加を希望する国会議員らへの面接試験と考えられていた。

 討論会は一般公開ではなく、報道関係者のみへの公開となった。前代未聞の公開面接試験とあって、全国各地から殺到した。100社400人以上の報道関係者が詰めかけ、会場内にテレビカメラが林立した。

 討論会は教育改革問題からスタートした。最初に指名されたのは、愛知県の大村秀章知事だった。このあと、名古屋市の河村たかし市長が指名され、松野頼久衆院議員(民主党)、中田宏・前横浜市長と続いた。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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