インターンシップ選考通過率が
高い受講生の共通点

 インターンシップ選考の通過率が高い受講生の共通点に、筆記試験対策ができていることが挙げられる。この筆記試験対策で大事なことは、勉強の習慣化である。私はよく「行動量と成長度には相関関係がある」と学生に話している。行動量を上げるために大事なことは、目的意識を明確にすることと、やるべきことを明確にすることである。筆記試験対策がうまくいった受講生は、勉強時間を確保し、習慣化ができていた点が共通している。

 我究館では、上記の書籍を少なくとも3周(3回)以上は解くことを推奨している。そして、実際に企業のテストを受けながら自分の現状レベルを確認する。現状レベルに対して、どのような勉強を重点的に行えばいいか計画を立て、計画通りに勉強を行い、再び試験に臨んでいる。このように、日々PDCAサイクルを回している。

※PDCAとは?
Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)のこと

 学生同士で、朝1時間から2時間ほど、オンラインでコミュニケーションをとりながら一緒に筆記試験対策をする者もいる。こうすることによって、1人では継続しづらい勉強も、継続してできるよう工夫しているのだ。モチベーションの維持と向上に、仲間の存在は大きい。

 特に今年は大学の友人との直接的な交流が減っているので、我究館のような仲間と切磋琢磨する環境は、就職活動で成長するため、成功するために有意義な場となっている。

 実際に4月に我究館に入館したある学生は、筆記試験に課題を感じていた。そこで、仲間と一緒に2カ月ほど筆記試験対策を継続した。その結果、難関といわれる外資系金融企業の筆記試験を無事に突破、大きな自信を手にした。

 コロナ禍において、就活生の就職活動への不安は高まっている。その漠然とした不安と、「インターンシップの選考がうまくいかない」という目の前の事実によって、就活生は焦って何か行動しなくてはと思っているようだ。

 本質的な選考対策としては、自己分析や企業研究を行い、企業に提出するエントリーシートや面接などの「アウトプットの質」を向上させることが最も大事である。しかし、知名度のある人気企業の選考を突破するためには、まずは日々の筆記試験対策が重要だ。

 行動は成果につながる。焦るくらいなら、手を動かそう。今回紹介した書籍やアプリを、まずは1周以上やってみることだ。そして、勉強の習慣化に挑戦することを強くお勧めしたい。

(我究館副館長 藤本健司)