ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
三谷流構造的やわらか発想法

神は死んだ
~プロダクト・ライフサイクル戦略の
 破壊力と問題点

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第48講】 2012年11月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

「プロダクト・ライフサイクルは存在するのか?」から始まった

 コトラーの『マーケティング・マネジメント』でも紹介されたプロダクト・ライフサイクルPLC)戦略は、1950年にジョエル・ディーン(Joel Dean、1906~1979年)が、ハーバード・ビジネス・レビューで発表した『Pricing Policies for New Products』に端を発します。

 企業財務論のプロだった彼は、「勘と度胸で新製品の価格を決めるな! どんどん変わる生産・販売コストを見ながら思い切って安くしよう。逆に高くても買ってもらえるものを、安易に安売りしないでおこう」と主張しました。

 この先駆的研究に刺激され、多くの学者たちが、商品・サービスの栄枯盛衰といった「PLC(*1)」は本当に存在するのか?」「どんなパターンがあるのか?」を追い求めました。

 さまざまなパターンが見つかりましたが、ともかくPLCは存在すると認められました。

   日本レコード協会資料より三谷作成。録音済みのコンテンツのこと。


 そうしたら次は、「なぜこんなことが起こるのか?」「各々のライフサイクルステージでどうすべきなのか?」が問題となります。さらに多くの経済学者・社会学者・マーケティング学者がこのテーマに挑みました。

*1 経済学者のレイモンド・バーノン(Raymond Vernon、1913~1999年)も1965年にプロダクト・ライフサイクル理論を、生産地移転(先進国から発展途上国へ)を説明するために考えた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

⇒バックナンバー一覧