注目のテナント3店

 エキミセはフロアごとに役割を持たせています。特に7階は運営会社である東武鉄道のこだわりを感じました。「わのいち」という日本のものづくり文化を発信するエリアと、「駅見世ごはん」という飲食ゾーンが複合したフロアになっています。

忍屋は個性的な品揃え Photo:DOL

 また、内装は浅草の風景を表現していて、春夏秋冬、浅草の風情を表現したフロアになっています。外国人観光客にはうれしいフロアで、お土産需要を取り込むためのテナント構成になっています。

 注目テナントとして、いくつか取り上げてみましょう。

(1)忍屋(しのびや)

手裏剣の体験もできる Photo:DOL

 忍者、戦国グッズや和雑貨を扱う店です。同店の特徴は手裏剣体験ができるところです。

 世の中にはいろいろな体験のできる店がありますが、手裏剣体験のできる店は珍しく、関東初進出です。今は体験ゾーンが繁盛店の条件ですが、これぐらいの特徴があると独自性を十分に発揮でき、クチコミで広がりやすくなります。

 また、品揃えにも特徴があります。モダンなデザインの地下足袋を9800円で販売していました。浅草では、外国人観光客が買い求める人気土産として地下足袋が上げられます。地下足袋は海外には売っていない履物なので、非常に珍しがられます。

モダンなデザインの地下足袋 Photo:DOL

 ただ、デザイン性にこだわりがないものがほとんどでした。そこへ、忍屋は一工夫を加え、モダンなデザインの地下足袋を販売しています。外国人観光客にとっては、地下足袋という一風変わった日本独自の履物自体がクールと感じるばかりでなく、デザイン性も人気だということです。やはり和の商品というのはこれからの時代の注目要素なのです。

京都 たち吉。京都らしい品揃えで観光客にはうれしい Photo:DOL

(2)京都 たち吉

 たち吉がセレクトしたこだわりのモノ、かわいいモノ、珍しいモノを集めた雑貨のセレクトショップです。SC初出店の同店も外国人だけでなく日本人にも人気のようです。

(3)好角家(こうかくか)

 国技館でしか手に入らない相撲グッズを取り扱う店です。全商品が相撲グッズの店。同店もSC初出店です。

 他にも、土産物を扱う店だけでなくSeriaのような100円ショップや今治極上手巾伊織という今治タオルの専門店として東京1号店が出店しているなど、日常と非日常が組み合わされた店舗構成になっています。

 飲食ゾーンも、行列ができるほど集客をしています。

 恵比寿の人気とんかつ店「恵比寿キムカツ」や、島根の隠岐郡海士町などの離島から直送される食材を使った料理を提供する「離島キッチン」、一部の席では、スカイツリーを眺めながら食事ができる「焼肉トラジ」などが入店しています。

 実は、浅草では飲食店がひとつのビルにまとまって入っているような施設が少なかったため、駅見世ごはんは百貨店の最上階レストランのような位置づけとなっています。