ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
Close-Up Enterprise

金融庁の不興を買ったゆうちょ銀
融資業務参入に垂れ込める暗雲

週刊ダイヤモンド編集部
2012年12月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

政府の郵政民営化委員会は12月18日、ゆうちょ銀行が認可申請している住宅ローンなどの新規業務について、条件付きながらゴーサインを出す意見書をまとめた。一方で、認可権限を持つ金融庁は、審査に対するゆうちょ銀の姿勢を問題視。「現状で認可は考えていない」とのコメントを出す異例の事態に発展した。

ゆうちょ銀の2013年4月の融資業務参入は厳しい状況になった
Photo:EPA=JIJI、PANA

 12月18日午後5時すぎ。金融庁が配布したA4判1枚のコメント文を見て、ゆうちょ銀行の行員たちの間で動揺が広がった。

 1枚紙には、ゆうちょ銀が認可申請している住宅ローンなどの融資業務について、

 「議論すべき項目は非常に多く、当庁の審査はまだ、ほとんど進んでいない」

 「審査の進捗状況から見て、およそ認可の可否について判断する段階にはない」

 「現状では、民営化法上の認可や銀行法上の承認は考えていない」と、監督当局としては異例とも言える強い表現で、認可に否定的とも受け取れるコメントが列記されていたからだ。

 政府の郵政民営化委員会(西室泰三委員長)が、ゆうちょ銀の融資業務参入に「実施することが適当である」との意見書をまとめたのが同日の午後2時。それから、わずか3時間後のコメント発表だったこともあり、当局の怒りが「手に取るように伝わってきた」(ゆうちょ銀幹部)という。

 怒りに火を付けた原因は何か。それは認可に必要な情報の開示に対する、ゆうちょ銀の消極姿勢だ。

 ゆうちょ銀が、住宅ローンや法人向け融資の認可申請をしたのが2012年9月。それを受けて、金融庁は民営化委の審議と歩調を合わせるため、審査に向けて体制整備の状況や、リスク管理の手法などについて質問を重ねてきた。

 その一方で、ゆうちょ銀が毎回提示してくるのは、教科書に書いてあるような融資金利を算出するときの概念図や、事務手続きの大まかな流れといった書類ばかり。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年2月25日号 定価710円(税込)

特集 弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落

知られざる法曹界の真実

【特集2】
サントリーと創業家
グローバル化への試練

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


Close-Up Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「Close-Up Enterprise」

⇒バックナンバー一覧