定年後の住宅ローン「急いで返済したらもったいない」は危険な理由Photo:PIXTA

住宅ローンを借りたときには「定年以降もローンが残りそうだけれど、退職金で一括返済すればいいかな」と思っていても、イザ定年を迎えると、一括で返すべきか、このまま返済し続けるか迷いが出てくるものです。見直しのコツを見てみましょう。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)

団信があるから「ローンはそのまま返済」
と考えるのは危険な理由

 定年後は「収入ダウンの崖」が60歳と65歳のときに2回訪れます。住宅ローン返済は、年100万~120万円もの出費ですから、収入がダウンする前に完済するのがベストです。

 住宅ローンの残りを退職金や貯蓄から一括返済しても老後資金に大きな影響がなさそうなら、定年をきっかけに完済しましょう。

 しかし、中には「住宅ローンには団体信用生命保険が付いているから、返済中に死亡するとローンはゼロ。あわてて返すのはもったいない」と考える人がいます。