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企業戦士が標的となったアルジェリアの悲劇 
テロの新たな動きに企業はどう対応するか

――ACEコンサルティング エグゼクティブ・アドバイザー 白井邦芳

2013年1月25日
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アルジェリアで起こった大規模テロは、多くの日本人社員も巻き込む悲劇となり、我が国に大きなショックを与えた。国際テロはそのやり方も標的も日々変化している。そうした中で、企業や個人はどのような対策を講じることができるのかを考えてみる。

国際テロ情勢は常に変動

しらい・くによし
AIU保険会社及びAIGグループ在籍時に数度の米国研修・滞在を経て、企業の危機・不祥事・再生に関するコンサルティングに多数関わる。2350事例にのぼる着手案件数は業界屈指。2009年から現職。リスクマネジメント協会評議員、日本法科学技術学会正会員、経営戦略研究所外部専門委員、著書に『ケーススタディ 企業の危機管理コンサルティング』(中央経済社)、『会社の事件簿』(共著、東洋経済新報社)等がある。

 これまでのテロは、より効果的なタイミングとインパクトを計って、人が多く参集する場所(繁華街、映画館、催し会場などの公共施設)で、自爆テロや自動車爆弾テロを行い、被害の甚大さを印象づけた後に、テロリストが声明を発表するといった事例が多く見受けられた。これらのテロは、不特定多数の一般人や海外からの観光客を巻き込み、誰が標的となるかがわからないところに怖さもあった。

 テロの被害者が多かった事例では、1997年にエジプトの著名な観光地であるルクソールにおいて、イスラム原理主義過激派の「イスラム集団」が外国人観光客に対して行った無差別殺傷テロがあり、日本人10名を含む外国人観光客61名とエジプト警察官2名をあわせて63名が死亡、85名が負傷した。

 確認されている限り、6名のテロリストが約200名の観光客を待ち伏せし、守衛を襲撃した後、無差別に銃火器を乱射、その後も短剣などで観光客を殺傷し続け、現地警察隊との銃撃戦の結果、その場で全員が射殺された。いわゆる現場制圧や急襲による射殺などを目的とするテロに対して、その場で身を守ることの難しさを証明した事件でもあった。

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