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三菱総研のニューノーマル消費を読む

「えっ!」子どもとの同居は満足度が低い
シニア世代の「つながり消費」の読み方
――三菱総合研究所主席研究員 高橋寿夫

高橋寿夫 [三菱総合研究所事業予測情報センター主席研究員]
【第2回】 2013年1月30日
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第1回では、拡大するシニア市場開拓を阻む3つの壁から今後の消費トレンドについて述べた。第2回はシニア層の「つながり消費」について、その特徴をmifデータ(注1)を用いながら紹介する。夫婦、子ども、友人たちとの「つながり」が、その消費行動と満足度にどう影響しているかを読み解いてみよう。

夫はストレスの原因
夫婦の絆の再構築がポイント

 最初は「夫婦」のつながりについて見てみよう。

 今の60歳代男性は仕事中心の生活で、プライベートを犠牲にして仕事に打ち込んでいた人が多い。その一方で女性はまだ専業主婦が多かった時代だ。こうした生活パターンの違いの影響か「老後を誰と楽しみたいか」(図1)という質問結果に男女の違いが顕著に表れている。

 男性の場合、「夫婦」と回答している人が最も高く31%、次いで「ひとり」が19%、「友人・仲間」は13%に留まっている。一方、女性の場合は「ひとり」が最も多く34%、次いで「友人・仲間」が27%、「夫婦」と回答している人は25%でとなっている。男女間で誰と楽しむかについて考え方の食い違いがみられる。また、60歳代女性にとって「ストレスの原因」を見てみると、最も多いのが「夫との関係」で30%となっており、夫は大きなストレス源となっていることが分かる(図2)。

 先日、団塊世代は労働意欲が高く就業を続ける人が多い、との報道もあったが、mifデータによれば、団塊世代で現在就業されている方でも、「今後は自分や家族の時間を優先できる仕事につく」ことに、肯定的な回答をされている方は半数近くになる。今後、リタイア年代にさしかかり、夫婦で過ごす時間が増えることは確実であり、上記のような夫婦間にある溝を埋める、すなわち夫婦の絆を再構築することが、これからの幸福な生活に必要なポイントである。

(注1)三菱総研が実施している3万人、2000設問という国内最大規模の生活者定点調査(mif [Market Intelligence & Forecast] )のデータ

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高橋寿夫 [三菱総合研究所事業予測情報センター主席研究員]

たかはし・ひさお
1963年生まれ、89年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了、同年三菱総合研究所入社。主に事業性評価や新規事業戦略立案に従事。2011年10月より現職。


三菱総研のニューノーマル消費を読む

リーマンショック、東日本大震災と続いた未曾有の出来事によってもたらされた環境変化は、これまでの社会秩序を覆し、新しい価値観・生活行動(ニューノーマル)を生み出しました。そんなニューノーマル時代における生活者の変化や今後の方向性を、三菱総研が実施する3万人、2,000設問という国内最大規模の生活者定点調査(mif [Market Intelligence & Forecast] )のデータから読み解きます。本コラムと合わせて『3万人調査で読み解く日本の生活者市場』(日本経済新聞出版社)もご参照ください。

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