年末・年始が近づき、メッセージカードや年賀状などで、手書き文字を書く機会がふえてきましたね。オンラインでのやりとりが増えてきた今、手書き文字は「個性」や「人柄」に触れられる数少ないツールとして大きな武器となります。ともかく、なるべく早くきれいな字を書きたいという方におすすめなのが、新発想の美文字本『簡単ルールで 突然、美文字が書ける』。字が苦手な人を長年指導してきた著者・萩原季実子さんが「字がうまく書けない理由」を研究し、少し変えるだけで飛躍的に字がうまく見えるポイントだけをルール化した本で、練習なしでも、誰でも、自分史上最高の「美文字」が書けるようになると話題です。この連載では、本書より、美文字のコツを紹介いたします。

字が苦手な人が知らない、美文字の「4つの要素」Photo: Adobe Stock

きれいな字を書くためには、4つの要素が大事!

 私は美しい字を書けるようになるには次の4つのコツを体得するのが重要だと思っています。

 一つ目は「書き方以前」の準備です。これは、書きやすい筆記用具や、正しいペンの持ち方や姿勢を知ることです。書きやすいペンを選んだり、正しい持ち方や姿勢にするなど、少し変えるだけでぐんと美しい文字に近づくので、何よりも簡単に効果が表れます。

 二つ目が「漢字」の書き方ルールを知ること。非常に多くの漢字がありますが、すべての漢字のお手本を覚える必要はありません。漢字をきれいに見せるには、8つのルールがありますので、それさえ取り入れれば、すべての漢字がきれいに書けるようになります。実はこの「漢字のルール」はカタカナも一緒。ですからこの8つのルールを知れば、漢字だけでなく、カタカナも美しく書けるようになります。

 三つ目が「ひらがな」の書き方ルールを知ること。ひらがなは、全部で46文字しかありませんが、日本語の文章の6割~7割はひらがなが占めると言われています。つまり、ひらがなを学ぶことは、文章全体をきれいに見せる上で、大変効率がよいのです。しかも、ひらがなは、それぞれを分解していくと、「あ」「め」「ぬ」の中には「の」が隠されていたり、「な」「ね」「は」「ほ」「ま」の中には「よ」の一部が隠されていたり、共通する部分が案外多いのです。ですから、実際にはその共通部分の書き方を覚えれば、それ以外の文字にも生かすことができます。とにかく、手っ取り早く、字をきれいに見せたいという方には、私は「ひらがな」から練習を始めることをお勧めしています。

 そして、最後が、「文字のバランス」を知ることです。これは、「二重丸メソッド」という方法を使ったり、字の中心を揃える「おでんトレーニング」をすることで身につきます。

★本記事は、萩原季実子著「簡単ルールで突然、美文字が書ける」の一部を抜粋し、編集・構成しなおしています。