直接会うことが減り、オンラインでのやりとりが増えてきた今「手書き」文字は「個性」や「人柄」に触れられる数少ないツールとしてビジネスでの大きな武器となります。とはいえ、忙しいビジネスパーソンが字のおけいこに費やせる時間はさほどありません。そんな方に向けた新発想の美文字本が『簡単ルールで 突然、美文字が書ける』。字が苦手な人を長年指導してきた著者・萩原季実子さんが「字がうまく書けない理由」を研究し、少し変えるだけで飛躍的に字がうまく見えるポイントだけをルール化した本で、練習なしでも、誰でも、自分史上最高の「美文字」が書けるようになると話題です。この連載では、本書より抜粋しながら美文字のコツを紹介いたします。(初出:2022年11月5日)

バランスよく文字が書けない人が知らないとっておきのコツ【書籍オンライン編集部セレクション】二重丸を使って文字を書くと、自動的にバランスがとれる。(「簡単ルールで突然、美文字が書ける」より)

黄金バランスが自然と身につく「二重丸メソッド」

 ひとつひとつの文字がきれいでも、バランスが悪いと文面がきれいに見えません。そのために知っておきたいのが、「字の大きさの黄金バランス」です。

 ひらがなやカタカナ、漢字(4画以下)は、漢字(5画以上)の8割の大きさで書きます。こうすると字にメリハリが出てととのいます。

 私たちが、普段見慣れているパソコンや印刷物の文字は、ひらがなも漢字も同じ大きさになるように調整されています。しかし、手書きの場合は、大きさを変えたほうがきれいに見えるのです。

 黄金バランスを簡単に身につけられるのが「二重丸メソッド」です。外側の円と、内側の円の比が10:8になった二重丸が並んだ練習用紙に、画数に合わせて字を入れて書く、という手法です。5画以上の漢字は外側の丸に合わせ、4画以下の漢字、ひらがな、カタカナは内側の丸に合わせて書きます。円に合わせて書くことで、自動的にバランスがとれるようになっているわけです。また、中心線も入っているので書きやすいのです。

 二重丸メソッドの練習用紙はご自身でPCのパワーポイントなどを使って円を並べてつくられてもいいですし(本書からダウンロードもできるようになっています)。