指摘されないと気づきにくい「なんか変」な片づけ動作大原則は、「出し入れしやすい場所」=「楽な姿勢・短時間で必要なアイテムにたどり着ける高さ」(写真はイメージです) Photo:PIXTA

指摘されないと気づきにくい
「なんか変」な片づけ動作

 整理収納サポートの現場では、「なぜ、そうなった…?」としか言いようがない、片づけの理不尽なルールにたびたび遭遇するものです。

 私が過去一番驚いたのは、依頼者が毎朝飲んでいるお茶やコーヒー、スティックタイプのサプリメントがキッチンの最下段の引き出しに入っていたのを見たとき。彼女は毎朝、“ヤンキー座り”で飲み物を選んでいたのです。「これを毎朝ですか…めんどくさくないですか…?」「確かに…変ですね」というやり取りは忘れられません。

 こんなふうに、毎日の身支度や家事がまるで「障害物競走」のようになっているケースは、決して珍しくありません。なぜ、そうなってしまうのでしょう?

 それは、「今使っているモノ」と「出し入れしやすい場所」の組み合わせがチグハグだからです。

 私は、『家じゅうの「めんどくさい」をなくす。』という本で、「人は『めんどくさい』という感覚には絶対に逆らえない」と伝えています。障害物競走のような片づけルーティンはまさにこれ。厄介なことに、日々使っている場所だと、そのめんどくささにさえ鈍感になってしまうのです。

 今回は、「日常生活を障害物競走にしている収納3パターン」を紹介しつつ、どうすればスムーズになるのか、改善策を解説していきます。