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大手会員制リゾート破綻で発覚した仰天の経営実態

週刊ダイヤモンド編集部
2008年5月23日
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 「宿泊無料」「食事も無料」「連泊も無料」。大手全国紙などに派手なうたい文句で全面広告を打ち続けてきた会員制リゾートクラブ大手のパルアクティブ(本社・東京)が、今月12日、東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

 「四季の旅」などの名称で会員権を販売し、リゾートクラブを運営。入会金100万~400万円、年会費3万~5万円を払えば、無料あるいは特別料金でリゾート施設を利用できるという仕組みだった。

 シニア層を中心に会員数は1万人を超えたが、広告に魅せられて入会したある会員は、入会後まもなく、広告を目にするたびに後悔するようになったという。「入会金で稼いだ売り上げの多くが、広告宣伝費などの会員集めに回されている“自転車操業”の実態を知り仰天した」からだ。

 1989年に設立され、会員が増えるとともに直営施設数は120ヵ所超まで拡大していった。しかし単なる運営管理施設なども含まれ、自社所有の施設はごく一部。近年は民事再生手続きを進めるリゾート施設をいくつか買収したが、パルアクティブ自身の資金繰りが悪化し、経営破綻した。

 会社側は清算型の民事再生計画の立案を予定し、5月19日に債権者説明会を開催する。スポンサーへの譲渡で事業継続につなげ、譲渡代金を原資として預託金制で契約した会員などへ弁済を行ない、弁済完了後に会社を解散、清算する考えだ。

 1万人超の会員の大多数は預託金なしで施設利用権を購入しており、彼らの入会金は弁済対象外になると見られる。一方、被害を受けた会員側では、300人以上がメーリングリストで情報交換を始めるなどの動きが出てきた。

 マスメディアや芸能人を活用して信頼を抱かせる一方、外部から経営実態は把握しにくかった。「サギまがい。同じ手口が許されないよう、広く知らしめたい」という会員の声もある。団塊世代をターゲットにリゾートサービスが多様化するぶん、消費者に見極めの力が問われる。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 臼井真粧美)

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