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格安通話アプリをビジネスでも使おう!――私物スマホの業務利用(BYOD)から050番号の内線化までを視野に、各社サービスを比較

待兼音二郎
【第17回】 2013年2月27日
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 そのように私物の機器を職場にもち込むことで、従業員と会社の双方に利するかたちで、業務をより効率化する発想をBYOD (Bring Your Own Device)という。日本の現状に照らせば、突破口をまさしく言い当てた言葉だといえるだろう。前述のDropboxの利用なども、堅苦しく禁止すれば従業員がもち歩いて落としたUSBメモリから機密が流出することにもなりかねず、なあなあでいた方がかえってセキュアで効率的な面もある。

 さてそのBYODを成功に導くために欠かせないのが、通話料金を私用/業務上の別に自動で切り分けてくれる公私分計の機能と、私物利用にともなうセキュリティ対策だ。そして、ビジネス通話の料金節約に現状で最も有望なのが、スマホ用IP電話アプリなのである。

公私分計に対応し、IP電話モードと携帯電話モードを使い分けられる
「050 plus for Biz」が筆頭候補か?

 IP電話とはVoIP (Voice over Internet Protocol)の仕組みを用いて音声をデータとしてインターネットでやり取りすることで通話を行うものだ。従来の固定電話や携帯電話と違って通話時に回線を占有しないことから通話料金を劇的に下げられるが、半面、通信速度や混雑状況に通話品質が左右されるという欠点もある。ADSLや光ブロードバンドにたいていついてくる050の電話番号がそれだ。

 それをスマホ用アプリで行えるサービスも増えてきている。「LINE」などのメッセンジャー・アプリも基本的な仕組みは同じだが、大きく異なるのは、あちらが登録ユーザー同士の通話にしか使えないのに対して、こちらは050番号から固定電話や携帯電話にも発信できる。通信サービス事情に詳しい武蔵野学院大学の木暮祐一准教授も「ビジネスのシチュエーションであれば、客先は一般の固定電話や携帯電話を利用しているはず。一般の電話サービスと相互に通話が可能な050などの電話番号が付与されるサービスを上手に活用したい」と、スマホ向けIP電話サービスの利用を勧める。

 なかでも本命と挙げるのが「050 plus for Biz」だ。これは、NTTコミュニケーションズが提供する通話アプリ「050 plus」のビジネス版。「電話番号というのは一度利用し始めたら安易に変更できないものです。ビジネスでの利用ではなおのこと。そういう意味では、提供会社が信頼できる企業であることは前提。提供会社の事情でサービスが終了すると同時に電話番号も使えなくなってしまうということでは、大切な客先とのパイプを失ってしまいかねません」(木暮氏)

 「050 plus for Biz」の大きな特長は、従業員の私有携帯一台で仕事用と私用の電話を明確に使い分けられることだ。仕事上の連絡先には個人の携帯番号を通知することなく050番号で発信できるし、その機能を利用して業務上の通話のみを切り分けて会社に請求する公私分計も自動で行える。

 加えて、他社サービスにはない大きな目玉が、利用シーンや電波状況にあわせて通話料が安価な「IP電話モード」と、通話品質の高い「携帯電話モード」を使い分けられることだ(オプションサービスの「050 plus W-mode」を利用)。どちらも相手先には050番号が通知されるが、重要な商談など、万が一にも切れては困る状況ではありがたいかぎりだ。

 さらに、木暮氏は「通信事業者が提供するサービスなので、通信の機密に関する取り扱いに関しても安心できる」と指摘する。

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