ダイヤモンド決算報#生活用品Photo:Bloomberg/gettyimages

新型コロナウイルス禍が落ち着き始め、企業業績への影響も緩和されてきた。だが、円安、資源・原材料の高騰、半導体不足といった難題がいまだに日本企業を苦しめている。その状況下でも、企業によって業績の明暗が分かれているが、格差の要因は何なのか。上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は花王、資生堂、ユニ・チャームの「生活用品」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 濵口翔太郎)

資生堂は営業利益2.4倍
花王は営業利益7割減

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の生活用品業界3社。対象期間は2022年11月~23年3月の直近四半期(3社いずれも23年1~3月期)としている。

 各社の増収率は、以下の通りだった。

・花王
 増収率:0.3%(四半期の売上高3478億円)
・資生堂
 増収率:2.6%(四半期の売上高2400億円)
・ユニ・チャーム
 増収率:8.1%(四半期の売上高2208億円)

 生活用品3社は、いずれも前年同期比で増収となった。だが、今回分析対象とした決算期(23年1~3月期)における利益面を見ると、この3社の中で勝敗が鮮明になっていることが分かる。

 何しろ、資生堂の営業利益は前期比140.5%増(約2.4倍)の105億円に拡大したのに対し、花王は同68.3%減の73億円に減少している。ユニ・チャームも「コア営業利益」が同5.1%減の284億円に沈んでいる。

 これまで本連載で解説してきた通り、このうち資生堂と花王は新型コロナウイルス禍からの立て直しに苦戦。両社ともに「完全復活」とはいえない状況が続いてきた。

 にもかかわらず、23年12月期(※)に入ってから、なぜ両社の利益面には差がついたのか。

※資生堂、花王、ユニ・チャームはいずれも12月決算

 次ページ以降では、各社の増収率の推移と併せて、花王・資生堂の利益面について詳しく解説する。