「実質賃金マイナス」は24年度も続く、家計支出は2年で約20万円の負担増実質賃金は24年度まで前年比マイナスが続く見通しで、物価が消費の重しになりそうだ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

止まらない物価上昇
6月も3600品目が値上げ

 2023年度に入ってからも、引き続き物価高が消費者の重しになっている。

 年度替わりのタイミングで値上げの動きが広がり、6月も約3600品目の食品の値上げが実施されてきている。

 6月23日に発表された5月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)は、前年同月より3.2%上がって、上昇は21か月連続になった。

 これまでの原材料費高騰・円安を受けて価格転嫁が進展した食料や、全国旅行支援の減額・インバウンド増加による宿泊需要の改善を受けた宿泊料が全体を押し上げている。

 4月のコアCPIは前年比で+3.4%だったが、季節調整値の前月比でみると+0.5%と加速しており、単純計算で年率+6%程度と瞬間風速としては欧米並みのインフレ圧力が起きている計算だ。

 名目賃金の伸びを物価上昇率が上回ることで、4月の実質賃金は前年比▲3.0%の大幅マイナスとなった。実質賃金の前年比マイナスは13カ月連続であり、消費者の生活水準が切り下がる状況が続いている。

 コアCPIの上昇率は24年夏ごろまでは2%以上の伸びで高止まりする見通しで、実質賃金のマイナスが24年度まで続く見通しだ。

 賃金の伸びが物価上昇に見合っておらず、消費需要が十分に高まりにくい状況だ。

 日本銀行は16日の金融政策決定会合で「緩和維持」を決めたが、日銀が目指す賃金の上昇を伴う形での2%物価目標の達成のハードルは依然として高い。