TBS系『金スマ ~中居正広の金曜日のスマイルたちへ~』で「番組史上最も楽して痩せる食事術」として紹介され、爆発的な反響をみせた『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)。美味しいものをお腹いっぱい食べて、なんならお酒も飲めるのに、運動なしでも痩せられるという驚きの食事術。この食事術を、やはり運動なしで半年間実践して10kg痩せた経験があり、現在70代にして20代の頃の体重をキープしている著者・江部康二医師が、もう2度と太らない医学的に正しいダイエット法を伝授! ひもじくなるようなカロリー制限は一切ナシ。お腹いっぱい食べていいし、筋トレもジョギングもしなくていい。
その体脂肪、運動ナシで落とす方法を教えましょう!

※本稿は、『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【医師が教える】<br />運動する人こそ糖質制限するべき決定的裏付けPhoto: Adobe Stock

糖質は体内にどれだけ
蓄えられているか?

【前回】からの続き 糖質は、筋肉と肝臓にグリコーゲンとして合計300~400g程度が蓄えられています。

脂質は脂肪細胞に中性脂肪として蓄えられますが、体重65kg、体脂肪率20%と標準的な体格の人で13kgほどあります。

糖質は1gあたり4kcal、脂質は1gあたり9kcalです。

脂質は桁違いのエネルギー源

体内に貯蔵されている糖質(300~400g)は、カロリー換算すると1200~1600kcalですが、脂質は(13kgとすれば)11万7000kcalと桁違いのエネルギー源であることがわかります。

このように脂質は糖質の100倍(カロリー比)のエネルギーを蓄えているのですから、脂質がメインのエネルギー源であることは明らかです。

中性脂肪から分解された「脂肪酸」、脂肪酸から生じる「ケトン体」こそが、筋肉の主要なエネルギー源なのです。

糖質制限でパフォーマンスUP

糖質制限をしていると、「脂肪酸」「ケトン体」を積極的に使うように体質が変わるのも、本書で前述した通りです。

さまざまな研究から、テニスやサッカーを始めとする大多数のスポーツでは、糖質制限食で脂質とケトン体の利用効率がアップすると、筋肉が効率的に動けるようになり、パフォーマンスが向上することがわかっています。

無酸素運動は例外的

ただし、重いダンベルを一気に上げるような高強度の筋トレや100mの全力疾走のような瞬発的な運動では、筋肉に貯蔵した糖質(ブドウ糖)がメインのエネルギー源となるため、糖質制限によるパフォーマンス向上は残念ながら期待できないと考えられます。

脂肪酸とケトン体は酸素がないと代謝できないのですが、息が上がるような瞬発的な運動では酸素の供給が追いつかなくなるため、酸素なしでも代謝できるブドウ糖
エネルギー源となりやすいのです。【次回に続く】

※本稿は、『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。