夫を扶養する年収300万円の妻「いつまで働き続ければいい?」生活費に不安も写真はイメージです Photo:PIXTA

夫を扶養に入れている59歳は
フルタイム勤務を「早めに引退」できる?

 今回の相談は、ご主人を扶養に入れているYさん(59歳、会社員)からです。Yさんは来年60歳になり、一応は定年退職を迎えますが、その後も再雇用契約を結んでフルタイム勤務を続ける予定です。

 ただ、「できればフルタイムの仕事は早めに引退したい」とのこと。老後の家計を考慮すると、Yさんは何歳でリタイアできるのでしょうか――。

【家族構成とそれぞれの年齢】 
・Yさん(妻、59歳、会社員)
・夫(52歳、個人事業主、現在はYさんの扶養に入っている)
・猫2匹

【年収(手取り)】
・Yさんの年収:約300万円
・夫:約237万円

【月間支出】
合計28万円前後、以下内訳

・食費:7万円
・設備投資:5万円 (下記の太陽光パネルなどの費用、今後減少予定)
・マンション管理費+駐車場代:4.4万円(住宅ローン支払い済み) 
・ペット(猫)の関連費用:2万円  
・水道光熱費:1.5万円 (家に設置した太陽光パネルで発電)
・生活用品:1.5万円
・固定資産税:1.5万円
・車両費:1万円(ガソリン代や車検など)
・夫婦のお小遣い:2人で1万円
・医療費:8000円
・洋服代など:8000円
・その他雑費:8000円
・通信費:3000円
・保険: 3500円

【保有する資産】
・金融資産:約2900万円
→預貯金1950万円、株式投資300万円、個人年金650万円
                
・不動産:約4000万円
→居住中のマンションの資産額

【備考】
・今後受け取れる公的年金は、夫婦それぞれが10万円程度 
・Yさん本人の個人年金は、60歳から毎年65万円×10年間の予定
・Yさんの両親は存命(ともに80代)で、今後1000万~1500万円の相続が発生する見込み
・Yさんの実家は築47年で、価値はほぼゼロ
・夫の両親は他界しており、遺産相続はなし

読者の皆様から家計相談を募集します! 本連載の著者・ファイナンシャルプランナー深野康彦さんのアドバイスを受けるチャンス! 下記のとおり「家族構成と年齢」「月間収入・支出」「貯蓄(財産)」「具体的なお悩み」などを詳しくご記入頂き、dol_dokusha@diamond.co.jpまでお寄せください。

Yさんの「具体的なお悩み」

 現在59歳の会社員Yです。来年(2024年)の3月末で定年退職を迎えますが、再雇用の希望を会社に出しています。

 現在の年収は約300万円で、再雇用後は年収が4割減となります。雇用形態は契約社員、勤務時間はフルタイムの予定です。

 一応、雇用形態をパートに変えて、さらに年収を下げる代わりに勤務時間を短縮することもできます。そのため、できればフルタイムの仕事は早めに引退したいというのが理想です。

 ただ、私たち夫婦は諸事情で「夫を扶養に入れる」という形になっています。私がパート勤務に切り替えた後は、夫を「被扶養者」にし続けることが難しくなるかもしれません。生活費が足りなくなる恐れもあります。

 そうした状況なのですが、私は再雇用後、いつまでフルタイム勤務を続ければいいのでしょうか。試算していただけると幸いです。